2015年09月20日(日) 磯部町上之郷、鸚鵡岩ほかの散策(志摩市磯部町) (車、徒歩)
図書館連携セミナー「伊勢神宮フィールドワーク」が開催される志摩市磯部生涯学習センター 多目的ホールへ向かう前に磯部町上之郷地区および鸚鵡岩ほかを散策した。
今回のセミナーは、宗教人類学者である植島啓司さんが集英社新書ヴィジュアル版『伊勢神宮とは何か』が上梓されたことを機して企画された。
この著書では磯部にある神社や旧跡などが多数紹介されている。セミナー受講を前にして体感しておこうとフィールドに出た。
今回はセミナーまでの時間的な制約があったので、次の二種類のマップを参考にすでに巡ったことのある場所を改めて巡ってみた。
【参考 横山ビジターセンター ウォーキング・マップ】
- 伊勢志摩ウォーキング60(伊勢志摩国立公園 横山ビジターセンター) (ホームページ)
- (23) 磯部めぐり(伊勢志摩ウォーキング60) (PDFファイル)
【参考 伊雑宮周辺散策マップ】
- 森家 – 伊雑宮のおもてなし処ー御師の家
- 伊雑宮周辺散策マップ (PDFファイル)
ここでは、巡った順に簡単に紹介する。巡ってみて改めて感じたことは、私の場合、フィールドには積極的に出ているいるものの知識が伴わないためフィールドワークではなく、単にフィールドウォークになっていること。(ハハハ)
※ 詳細についてはご自身でフィールドワークしてみてください。
志摩広域消防組合磯部分署付近から歩き始めると交差点の向こう側には伊雜宮の所管社である佐美長神社の社叢が見える。
ちょっと横断歩道を渡り、鳥居をくぐると石段を上る。その先はこちら前方遠くには四宇の小さな祠が並んでいる。それらが佐美長御前神社四社。参道を進むと空間が広がり
パーチリ。左側に建つのが佐美長神社。なお、私が立っている場所には、かつて旧御祓頒給所(神楽殿)が建っていた。
【参考】
- かつて神楽殿があった佐美長神社 2014年12月13日
早速にお参り。こちらでお伊勢さん125社のなかの5社にお参りできる。
先も長いので佇むこともなく佐美長神社を後にした。
石段を下り鳥居をくぐり返すと社域に沿って左方向へ、このフェンス越しに歩いた。フェンスには多数の穴が開いている(開けられている?)。誰の仕業だろう?
フェンスに沿って歩くと見た目とは異なり佐美長神社の社域がかなり広いことを体感できる。佐美長御前神社四社の背面には広大な敷地が広がっている。そして、長〜いフェンスが切れるとその先には磯部神社が鎮座している。
磯部神社は11月10日の遷宮祭に向けて御造営等が進められていたので別の記事とした。
【参考】
磯部神社を後にすると来た道をさらに先へと進み、磯部川(神路川)を渡った。
橋を渡ってすぐの歩道を左方向へ進むと右手にこの農道を見つけることができる。この先には伊雜宮御料田が広がっている。
車道から農道へ下る際に、左方向を遠望するとこれから向かう鸚鵡岩展望台の東屋が・・・。
農道を先へと進むと私の前にはデイパックを背負った男性が歩き、田んぼの隅にはコンバインが置かれていた。
6月24日に御田植式(磯部の御神田)を終えた伊雜宮の御料田には頭を垂れた稲が稲刈りを待っていた。(昨年の稲刈りは10月5日に執り行われたはず)
伊雜宮の駐車場にて振り返って御料田をパチリ。
駐車場を通り抜けると伊雜宮の正面へ向かい鳥居をくぐった。
手水を受けると参道を進み、伊雜宮にお参り。
先日、遷宮を終えた志等美神社(豊受大神宮摂社)の千木の風穴に銅板が張られていることを発見したので、伊雜宮の社殿でも確認した。
【参考】
伊雜宮の千木を確認すると風穴の長辺と短辺の下側に銅板が張られているように見えた。
また、いつも気になっているのは、伊雜宮の左側に立つ「入林禁止」の立札。注連縄は張られておらず自由に出入りできる雰囲気の場所、しかもしっかりと踏まれている。誘い込まれてしまいそうな場所・・・。(気になる、気になる。)
そして、こちらは古殿地の向かいにある石。敷地の一部が外側へと矩形に延長され、そこに石が置かれている。以前、聞いたことがあったが念の為に宿衛屋にて神職に確認したところ「その石は佐美長神社を遥拝する場所で、雨儀での遙拝、または地元の方が佐美長神社まで行かずともお参りできるように便利のために利用されている。」とのことだった。やはり、この場所は佐美長神社を遥拝する場所だった。
今日はやけにおばあちゃんが多かった。
その理由は、地元の敬老会で記念撮影があり、撮影場所が何と伊雜宮、社務所前だった。すでに撮影用の椅子、台が準備されていた。
伊雜宮を後にするとその向かいに建つ神武参剣道場をパチリ。
こちらの建物は登録有形文化財となっているそうだ。
さらには、その隣に建つ鰻料理店中六、こちらの建物も登録有形文化財となっている。
中六の先を国道167号の方向へ進むと中長官家の長屋門がある。
再び、伊雑宮の前の道路へ戻り、右方向を進むとこちらは御師の家 森新。
【参考】 詳細はこちらを
多数の方は敬老会の写真撮影のため伊雜宮へと向かっていた。
伊雜宮とは反対方向へ進むとこの分岐に到着。
そこにはこの道標があるため、矢印に従った。
雰囲気のある土塀を左に、道なりに進むと
ほどなく次の道標に到着する。
まずは風呂屋の谷へ向かうため、坂道を下った。その突き当りにはこの案内板。
数m先には小さな金魚が泳いでいる池があり、その奥には「風呂屋の谷」の立札があった。
先ほどの道標まで戻ると倭姫命舊蹟地方向へ・・・。
こちらが倭姫命舊蹟地。
こちらは、秋葉堂・庚申堂。
その隣には、千田の御池がある。
池の辺り、御堂側には勝負石なるものがまつられている。
さらに、敷地の隅には屋根が掛けられた天井石と鏡楠がある。
以前は雨ざらしの状態だった。
【参考】
佐美長神社から伊雜宮へにて、倭姫命旧跡地ほか 2014年04月05日
倭姫命舊蹟地を後にするとこの案内に従った。
その途中で
可愛い柿を踏みそうになってしまった。
次の道標、「上之郷の石神」に従って・・・
ここも以前に訪れたことがある。旧村社「谷社」跡と上之郷の石神。
この左側が旧村社「谷社」跡で
「立入禁止」となっている。
【参考】
- 上之郷の石神、旧村社「谷社」跡と秋を見つけて(志摩市磯部町) 2014年11月22日
こちらの鳥居をくぐるとその先は整備された参道となっている。
案内板の通り、10mほどでこの場所、多数の石に注連縄が巻かれている。
パーチリ。右側に写っているのが整備された参道。
また、石神付近からだと旧村社「谷社」跡の石垣を確認できた。
参道を戻り鳥居をくぐり返すと左方向へと進んだ。
この道を道なりに進むと磯部ふれあい公園にたどり着く。
磯部ふれあい公園の外周を歩くと
体育館の先で
ふるさと農道へ入った。立派な歩道が付いていたのでそちらを・・・。
しばらくはこんな風景、「丘を越えて行こよ・・・」的な感じで上ったら下った。
下りの途中で右斜め方向を見上げるとその先には鸚鵡岩展望台の東屋が確認できる。
ふろさと農道が国道167号へ合流する手前、右手方向にこの橋を見つけた。ためらわずにこの橋を渡ると
次の石垣の先で右折した。
この先はしばらく道なり。
突き当りで左、右で、この道へ出た。民家の敷地に力石のような石がまつられていた。それにしてもこの辺りは石垣が多い。しかも大きな石が積まれている。立派!
左手を望むとそこは国道167号。
さらに進むと
右手に池渓寺への参道(坂道)が現れる。
坂道を上りこの門をくぐると
こちらが池渓寺。
境内からの風景はこんな感じ、パーチリ。町を見守っている。
先ほどの参道とは別の出入口から坂道を少しだけ下ると「鸚鵡石登山道 約五00m」の道標が建っている。
道標に従って、少しだけ下った坂を逆に上って行くと右側にこんな案内図がある。
ここでは以前も通った(その時は車で)ことがある右方向のルートを選択した。
【参考】
- うむ岩(磯部町恵利原) 2012年05月27日
恵利原みかん山ポンプ場、
「おおむ岩 ←4合目」の案内板、
EM磯部恵利原局を通過。
すると視界が開け、
「おおむ岩 ←6合目」に到着。先ほど歩いていた場所を眼下に見下ろすことができる。
さらに進むとこんな石標がある。ここは別荘分譲地?
さらに上ると所々に朽ちかけた鉄の梯子が掛けられている。「これは何に使われていたのだろうか?」
そんなことを繰り返し考えているとこちらに到着。ここは国民宿舎 伊勢志摩ロッジだが、今は営業していないのだろうか、シルバーウィークだけど人気がなかった。
これらの建物の間を抜けるとその先には「おうむ岩展望台」の道標があるので、まずはそれに従った。
階段を・・・
その途中で振り返って先ほどの建物方向をパチリ。
階段を登り切ると何度も遠望した東屋があり、その先には素晴らしい眺望が広がっている。
この先には伊雜宮の社叢が望める。
展望台からの眺望を楽しんだ後、階段を下るとこの道標の奥へと進んだ。
その先にあるのが鸚鵡岩。
鳥居と祠。
鸚鵡岩を背にすると
その先には語り場と聞き場、聞き場は目の前に、語り場は左側の下方向にある。
こちらが聞き場で
その脇から坂を下ると
語り場がある。
語り場で発した音が鸚鵡岩にて反射され微妙な加減で聞き場に到達するのだろう。試したかったが独りではなんとも。カメラを聞き場に置いて動画撮影状態で、語り場で拍子木を打とうかとも考えたが、思いが足りなかったようだ。身体が動いてくれなかった。
前回も同じことを思ったのだが「次回は誰かと来よう!」
以上で鸚鵡岩を後にすると帰りは語り場から続く下り坂を進むことにした。
その途中で振り返ってパチリ。
さらに下ると分岐があった。この分岐の先には道標のようなものが見えたので寄り道してみることにした。
分かれ道を先へ進むとそこが倭姫機織場だった。
この案内標の脇には踏み跡があり、この岩の上へと続いているようだった。が、今日は時間を気にしていたので次回の楽しみにとっておいた。
先ほどの分岐まで戻ると坂道を駆け下りた。すると、駐車場を抜けて鸚鵡岩入口に到着。(歩きでも車でもこちらからの方が近道だろう。)
この後は戻るだけだったが、実は以前から気になっていた鳥居を確認するための行動に出た。その鳥居とはこちら。
【参考】 五知道(磯部岳道)経由で鳥羽へ向かうはずが・・・ 2015年03月22日
鸚鵡岩入口の道標を後にすると鳥居があると思わる方向である左方向へと進んだ。ところが高度を下げることなく上りとなり、水源地のような建物が現れた。この先も伊勢道路へ下れる場所は無さそうだったので、
鸚鵡岩(おうむいわ)周辺案内図方向へと戻った。(行きは次の写真で左方向の坂を上り、帰りは右方向の坂を下った。)
「鸚鵡石登山道 約五00m」の道標付近へ到着すると右折してこの道を先へ進んだ。
すると伊勢道路へと合流。
しばらく歩道のない車道を進むと、例の鳥居が見えた場所へと続く坂道に到着。
坂道を進むとこの場所にたどり着いた。この先は伊雜宮の前に建つ神武参剣道場の私有地だった。「関係者以外立入禁止」の注意書きを見落として参入してしまった。(反省)
反省しつつ伊勢道路を磯部方向へと戻った。
恵利原アメニティーの手前で磯部川(神路川)へと下る道があったのでそちらへ折れた。その先に架かる橋を渡ると
磯部川(神路川)の右岸を進んだ。国道167号をくぐると
道なりに進んだ。
途中の十字路で左側を遠望するとその先には先ほどお参りした池渓寺。
さらに先へ進むと
高い石垣の隅に
こんな祠が置かれ、その中には神棚が納められていた。
恵利原区事務所の前を通り抜けてから振り返ってパチリ。
磯部川(神路川)右岸へ出ると
しばらく川沿いを歩いた。
川面へと降りられる階段があったので、こちらでパチリ。
大正橋を渡ると国道167号の歩道へ。
伊雜宮御料田方向を遠望。
そして佐美長神社付近まで戻ってきた。
この後、昼食を済ませると志摩市磯部生涯学習センターへ向かった。
【 20150920 の記録 】
- 伊勢まつり御薗町奉曳団の幟(王中島公民館)
- 御垣の工事が始められた松下社(伊勢市二見町松下)
- 磯部町上之郷、鸚鵡岩ほかの散策(志摩市磯部町)
- 遷宮祭に向けて準備が進められる磯部神社(志摩市磯部町恵利原)
- 図書館連携セミナー「伊勢神宮フィールドワーク」
- 大渋滞の国道42号(シルバーウィーク混み?)