2016年07月31日(日) 御塩浜にて「浜をよせる」・「潮をおそう」(伊勢市二見町西) (車、徒歩)
例年なら御塩浜での採鹹作業を終えて御塩殿神社にある御塩焼所で御塩焼き(荒塩の焚き上げ作業)が執り行われる頃だが、今年は少し遅くなり8月8日〜9日の予定らしい。
【参考】
- 御塩焼所(御塩殿神社)での御塩焼き(荒塩の焚き上げ作業)、その予定は・・・ 2016年07月28日
今年は採鹹作業を何度か拝見したが、通勤前に少しだけのことが多かったため様々な工程を見ることはできないでいた。
【御塩浜での採鹹作業、2016年】
- まもなく採鹹作業開始?(御塩浜) 2016年07月17日
- 五十鈴川から塩水が引き込まれた御塩浜(伊勢市二見町西) 2016年07月18日
- 採鹹作業が始められた御塩浜(伊勢市二見町西) 2016年07月21日
- 早朝に強雨が降った御塩浜(伊勢市二見町西) 2016年07月23日
- 本日も採鹹作業、早朝の御塩浜(伊勢市二見町西) 2016年07月25日
浜の砂がカラカラに乾く頃を見計らい、午後1時半頃に御塩浜を訪れたところ、白い衣装を着た地元の奉仕者が作業している最中だった。
浜全体に広げられた砂を集めて沼井に戻す「浜をよせる」作業の一部と沼井に海水をそそぐ「潮をおそう」作業を拝見することができたので紹介する。
御塩浜での採鹹作業についてはこちら、
【参考】
- 採鹹作業(御塩浜) 2012年07月19日
さらに、神宮司廳が発行する広報誌「瑞垣」の183号、神宮弘報シリーズ(三) 神宮の御塩 吉川辰実 には御塩の起源に始まり、御塩浜での採鹹作業の詳細、さらには荒塩、堅塩へと仕上げる工程などが詳細に紹介されている。
ここでは、私も目にすることがなかった「浜をよせる」作業および「潮をおそう」作業を写真で・・・
【 「浜をよせる」 】
「えぶり」を使って天日で乾かされた砂を集めると
「いし」と呼ばれる担架のような「もっこ」で沼井へと運び入れる。
「浜をよせる」作業の最終では沼井に集められた砂は均される。
【 「潮をおそう」 】
注ぐ海水で砂がえぐられないように麦わらで作った「あいばしり」が沼井に置かれた。
「潮をおそう」作業が終了した頃の影。
これからしばらく休憩なのだろう。小屋のなかから西瓜がとり出され、切り分けている様子だった。
しばし五十鈴川の流れを眺めていたが
御塩浜には依然と動きが見られなかったので
暑さに負けた私は
御塩浜を後にした。沼井には役目を終えた「あいばしり」と砂の塩分を溶出した鹹水を汲み出すための大きな柄杓が置かれていた。