2014年10月25日(土) 甍祭(土宮) (車、徒歩)
第62回神宮式年遷宮はまだまだ続いている。外宮(豊受大神宮)の別宮である土宮にて斎行された甍祭を拝観した。
【甍祭(いらかさい)】
御殿の完成も近づき、御屋根の甍金物をお飾りするお祭りです。次第は檐付祭同様に、まず主事が神饌をお供えし、祝詞を奏上して八度拝を行います。次いで小工二員が御前に進み出て、甍覆木口(いらかおおいこぐち)金物の前で飾り付けの所作を行います。この後、諸員一拝して退下します。
斎行の予定は午前9時だったので30分前には現地に到着した。すると偶然にも風宮で執り行われていた神嘗祭奉幣の儀を拝観することができた。
【参考】
風宮での祭儀が終了した後、参道を挟んで反対側に鎮座する土宮へ近づくと新御敷地の前ではプレスに対する説明が始まっていた。
御造営中は閉じられている工事用のカーテンが今朝は開けられていて新宮前には甍覆木口(いらかおおいこぐち)金物が準備されていた。
私のカメラではズームでもこれが精一杯、パチリ。
定刻の9時が近づくと遠くで報鼓の音が聞こえた。甍祭の奉仕員が斎館から参進を始め、忌火屋殿の前庭にて修祓を受けたのだろう。
この間、土宮の新御敷地前には神宮衛士が配置され、参進のルートが確保された。
修祓を終えた参進の列は別宮遥拝所の手前で表参道から左に折れるとこちらへ近づいてきた。
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神宮衛士に先導され、神饌を納めた辛櫃が先頭、神職、小工が続いた。ここで、
土宮の方向へと折れると
辛櫃の後ろに続いていた神職と小工は左側の現宮へと進み
辛櫃の一行は新宮へと進んだ。
辛櫃は献饌のために社殿下に配置された。
その後、さらに三名の神職が参進し
現宮へと向かった。
まずは現在の社殿の幄舎下にて祭儀が執り行われた。
それを拝観する参拝者の姿をパチリ。
番舎の後ろ、参道の反対側にてしばらく待機していると
現宮での祭儀を終えた神職および小工が新宮へと移動してきた。奉仕員全員が新宮の前へ移ると拝観者は番舎近くへの移動(前進)を許可された。
奉仕員は新宮の前に列立した後、
着座した。
まずは先ほど運び込まれた辛櫃から
神饌が取り出されると、皮を剥がずに黒木の質感を残した楉案(しもとあん)へと並べられた。
その間も先に祭儀を終えた現宮では現状復帰の作業が続けられた。
新宮では献饌が・・・
神饌が並べられた楉案(しもとあん)は次の写真の中央、プレスの間に見える。
こちらも。
献饌を終えると八度拝による奉拝。
その後、撤饌。
甍祭の所作を近くで拝観できると思っていたところ、退下のことを配慮して拝観者は番舎近くから先ほどの場所まで下がるように指示された。
そのため参道の反対側、風宮の前まで移動(後退)してパチリ。
新宮では二名の小工が社殿の中央へと進み出て・・・何かの所作を行った? 先の説明では「飾り付け」の所作であるがどのように行われたかはまったく???。
所作を終えた小工は元の位置へと戻った。
奉仕員が揃うと
一拝の後、
退下となった。
この場所を左へ折れると斎館へと・・・
拝観者が退下の列を見送っていた。
祭儀を終えた新御敷地では後片付けが進められ、
ついに工事用のカーテンが引き戻されると御造営中の姿を取り戻した。
しばらくすると再び槌音が響き始めた。
土宮は何も無かったかのように参拝者を受け入れていた。