吉野千本桜 奥千本を目指して（近鉄吉野駅〜吉野水分神社）

2014年04月19日（土）　吉野千本桜 奥千本を目指して（近鉄吉野駅〜吉野水分神社）　（電車、ロープウェイ、徒歩）

何回も桜の見納めを繰り返してきた私は、最後の見納め（言葉としてはおかしい！）のため、週末が満開と予想されていた吉野の奥千本を目指すことにした。

昨夜、【キタヰの妻】に吉野の千本桜しかも最奥へ向かうことを告げると、同行すると意思表示があった。「１５ｋｍ以上歩くし、標高は朝熊山（５５５ｍ）よりも高い。」ことを説明したが、それでも「行く！」と決意が固かった。

このように今日は単独ではなく二人でのウォークとなった。

近鉄の始発で伊勢を出たので、吉野駅へ到着したのは８時２０分過ぎ。

到着すると帰りの切符を購入し、早速歩き始めた。

吉野水分神社までは前回単独で訪れたルートを辿ることにした。ただし、千本桜を観ることに集中するため寄り道は控えようと決意！

【参考】　　2012年04月29日（日）の記録

• 吉野山回遊 前半（近鉄吉野駅～金峯山寺～桜展示園）
• 吉野山回遊 後半（桜展示園～吉野水分神社～如意輪寺～近鉄吉野駅）

 

同じ電車を降りた多くの人がバスへ乗り込むのを横目で見ながら七曲坂の方へ進んだ。いつもなら全く気にならない「ケーブルのりば」の案内板。基本的にはインドア派である【キタヰの妻】を同行しているので、少しでも歩く距離を縮め高度を稼ぐためにロープウェイに乗ることを提案したところ即決となった。

 

前回は通り過ぎた千本口駅の駅舎へ入ると切符を購入（大人３６０円）した。歩けば２０分ほどか。

 

ふと、背後を見るとこんなものが掲げられていた。『機械遺産認定証』

 

ロープウェイにも時刻表があり、出発時刻は３５分だった。５分ほど待機した後にスタート。思わず動画を撮影してしまった。乗り慣れている女性が「割と揺れますよ。」と教えてくれた。動画からはその揺れも感じられる。また、支柱を越える際の揺れはかなりのものだ。

【動画】　1分43秒（10.4 MB ）

 

 

この辺りまで来るとすぐに吉野山駅へ到着だ。

ロープウェイを降りてから振り返ってパチリ。我々が乗車したのは「かえで」号だった。

 

急な階段を上るとこの場所に出た。振り向いてパチリ。七曲坂を歩くのと比較したら１０〜１５分は稼いだことになるだろう。高度はかなりだ。

 

しばらくは身体を慣らすためにかなりゆっくり目に歩き始めた。

黒門をくぐると

「桜」の文字が目立った出店をパチリ。

 

その向かい付近の「史蹟及名勝 吉野山」標石前で見上げるとしだれ桜。空が青くてもう桜が満開なら申し分ないビューだ。

 

続いて、金峯山寺 銅鳥居もくぐっただけ、ほぼ素通り状態で通過した。

 

土産物店の間を進むと前方には金峯山寺の仁王門、さらにはその右奥に蔵王堂の屋根が見えてきた。

 

仁王門は大修理に入っているのだろうか？

足場が組まれていた。

 

仁王門を抜けて蔵王堂への階段を上ると、その途中でパチリ。この付近の桜はすでに花びらを落としていた。

今日のところは蔵王堂へのお参りをこちらで済ませて

金峯山寺を後にした。

 

吉野山ビジターセンターの前にある掲示板には次の掲示があった。４月３日に「御田植祭」、すでに終了した祭典の予告だった。それにしても４月上旬の「御田植祭」とはかなり早い時期に斎行されるんだ？！

 

そろそろみやげ物店が店を開け始める時刻になっていた。

 

桜は期待できないが、しだれ桜と多宝塔の雰囲気を確認しておくために東南院へは立ち寄った。桜が満開ならかなりいい雰囲気だ。

 

この近くにある吉水神社には「一目千本」と呼ばれる観桜場所があるのだが、中千本はすでに散っているので立ち寄らずに先を急いだ。

道路沿いの桜に励まされながらさらに進むと

 

勝手神社に到着。「あっ！ 勝手神社へ入ることができる？」 前回訪問した際は勝手神社への参入は禁止されていた。

 

社標を確認し石階を進むと

 

前回の訪問時には残されていた建物も取り壊されて更地になっていた。

説明板はこちら。

 

また、不審火により消失した「三間社流造り」の社殿は再建されてはいなかった。今も再建復興の寄付を募っている。

境内に残された手水石の脇には「危険につき立入禁止・・」の掲示が残されていた。これは昨年目にしたものだろう。

 

勝手神社の近くからこの坂（宮坂）を登った。

 

坂の途中で右側を見上げると「袖振山」の標石が立っていたので、近づいてパチリ。

勝手神社の説明書きにあったように「天智天皇の十年（672）大友皇子に対抗して、吉野（今の宮滝）に兵を挙げた大海人皇子（天武天皇）が勝手神社の前で 琴を奏でていると後ろの山の上から天女が袖をひるがえして舞いながら現れ、吉兆を示した。」その後ろの山とは、こちら袖振山のことだ。

 

この道標を背にした宮坂から左手へ別れる道へ寄り道すると

その先にはこの風景。桜が満開の時に訪れたい場所だ。

 

宮坂へ戻り、坂を登り切るとその先には宿坊 喜蔵院。

 

さらに進むと道はより狭くなる。

今の時期は休日関係なく、9時から１９時までは下りの一方通行だった。

それにしてもこの辺りは道路幅が狭い。車と人でも対向できない場所もあるくらいだ。

 

もっとも狭い場所を抜けてさらに進むと

左手には桜本坊。

 

今回写真はないが竹林院を右手に見ながら進むと「吉野三橋の一と言われる天王橋」の標石に到着した。

天王橋付近には奥千本へ向かうバス待ちの列ができていた。

 

我々はとにかく歩きなので彼らを横目に見ながら先へ進むと、この案内板。ここから上の千本、さらに奥の千本へ。

 

猿引坂を登り始めると右手には苔むしたブロック積みと桜の花びらの吹き溜まり。花びらを両手に集めて花咲かじいさんをやってみたくなる。（まぁ、花咲かじいさんは灰を撒いたのだったか？）

 

坂の左手をパチリ。

猿引坂を登り切ると

 

右手には桜展示園が広がっている。今日はパス。

 

桜展示園を過ぎてから振り向いてパチリ。

 

御幸の芝に向かってさらに進み

御幸の芝に到着。左右に再開が開けているが、桜はもう咲いていなかった。

 

御幸の芝を後にして進むと電柱に次の案内板が掛かっていた。

 

立派なお屋敷を右手に見ながら坂道を上りと

しばらくこんな雰囲気の道が続き、

 

しばらくすると、左手から微かにピンク色の風景が目に入った。

 

この辺りが「上の千本（上千本）」だ。満開の時期に来てみたいものだ。

 

この雰囲気を楽しみながらつづら折れのアスファルト舗装路を進むと

 

途中で右手へ別れる階段の地道へ入った。

 

階段を登るとこんな風景、アスファルト舗装路とは異なる風景だろう。

遠くには先ほどその前を歩いてきた金峯山寺の蔵王堂の姿が見えた。

 

階段を登り切るとそこには川覚範の首塚があり、その隅にはこの案内板があった。『大峯奥駆道』、いい響きだ。いつか歩いてみたい。

 

首塚を後にするとここからアスファルト舗装路を進むこともできると階段の地道を進むこともできる。急激に高度を上げたため【キタヰの妻】は少し足にキてしまったようだった。彼女はアスファルト舗装路、私は地道を選択し、花矢倉で合流することにした。

階段を登ると一段と高度が増し、

金峯山寺の蔵王堂はかなり下に見えるようになった。

 

パチリ。

 

そして、程なく佐藤忠信花矢倉に到着した。アスファルト舗装路はくねくねとしているので傾斜は緩いが距離が長いため、しばらく待っていた。

 

佐藤忠信花矢倉の標石を後にすると、花矢倉展望台へ向かった。

展望台にある桜もかなり花を散らしていた。

 

そしてこちらが絶景のはずの花矢倉展望台からの風景。「よし、満開の時に来るぞ！」と気合が入ってしまった。

 

この展望台の右手には子守茶屋がある。休憩するにはいい場所だろう。

 

花矢倉展望台を後にすると本日の第一チェクポイントである吉野水分神社へ向かった。

 

吉野水分神社の鳥居前にてパチリ。

鳥居に掛けられたこの紙垂、伊勢ではこのような形状のものは見たことがない。

鳥居をくぐって左手にある手水舎で心身を清めると

吉野水分神社へ・・・、あれ、なんか貼り紙。

 

写真を撮られる方々へのお願いだった。これは「三脚は使っちゃダメよ！」、つまり「撮影OKだよ！」の撮影許可証でもあった。

 

境内へ入るとパチリ。こちらは桃山時代の代表的神社建造物ですべての建物が国の重要文化財に指定されているそうだ。

 

境内を一巡していると手水の準備が・・・。なにか祭典が執り行われたのだろうか？

 

境内の中央に鎮座するしだれ桜をパチリ。（こちらはご神木？）

 

風が吹き始めたのでしばらく動画を撮ってみた。

【動画】　18秒（1.4 MB ）

 

お参りを終えると

吉野水分神社を後にしてさらに奥へ、奥千本を目指した。

前回の訪問では吉野水分神社にて折り返したので、是より先は未知の領域だった。

 

【 20140419 の記録 】

• 近鉄 橿原神宮前駅にて吉野線のラッピング電車に遭遇、期待を胸に吉野へ
• 吉野千本桜 奥千本を目指して（近鉄吉野駅〜吉野水分神社）
• 吉野千本桜 奥千本と西行庵、女人結界標ほか
• 吉野千本桜 奥千本を後にして近鉄吉野駅へ
• 近鉄 大和八木駅のホームで見かけた（鮮３）マーク