写真好学研究所 05月講座(2017.5.6)@古民家Hibicore

2017年05月06日(土) 写真好学研究所 05月講座(2017.5.6)@古民家Hibicore (車、徒歩)

今月は全員が顔を揃え、見学者が一名と賑やかな講座となった。

写真好学研究所 05月講座(2017.5.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 05月講座(2017.5.6)@古民家Hibicore

 

【 写真好学研究所 05月講座(2017.5.7)@古民家Hibicore 】
今回の参加者は、猪野・大賀・坂口・武田・寺本・中澤・桝屋・森田・吉田の9名(現状では東京への単身赴任の岩永を除き全員)で、さらに今回は亀山市から
4月の写真講座では2017年度の最終テーマが「(私にとっての)三重の風景」に決定した。ただし「風景」ってなんだろう。まずこの基本的なイメージを研究生間でも共有できるように、5月〜7月の3ヶ月で「風景」とは何か?についてその輪郭を掴むため研究生みんなで考えることになった。とは言えいきなり議論を開始することはできない。そこで各研究生が風景と考えるモノ、風景を思い起こさせてくれるモノなど自分なりに風景と関係するものを持ち寄って紹介することから始めることになった。持ち寄るモノは絵はがきやポスター、カレンダー、パンフレット、絵画、小説、音楽などなど何でも良く、この段階では「三重」および「私にとっての」の縛りは不要とした。

今回も和やかな雰囲気の中、ゆるゆると写真講座が開始された。が、見学者の阿野さんだけはかなり緊張していた。(当然だ。次回も来てもらえるかな?)

今回も想像以上の展開に内容をまとめるのは大変、いやできないヨ。
とにかくメモしたことを風景に関することとその他に分けて記そうか、それとも時系列に・・・。
悩んだが時系列にするとまったく理解できなくなる可能性があるので私なりに適当にまとめた。ご容赦を。

1.風景に関して

研究生が持ち寄った資料を紹介し、それらを元に議論が展開された。
中澤オーストラリア一人旅のアルバム
湾岸戦争の頃、海外渡航チケットが安くなったので行ってみたかったオーストラリアへの一人旅を敢行した。
目的はエアーズロックの上で Louis Armstrong ‎– Satchmo – What A Wonderful World を聴くことだった。
しかもひとりで行きたかった。
アルバムにはさまざまは場所で撮られた写真が貼られていたが、自分で撮ったにもかかわらず日本に帰って来て内容を確認すると自分が印象に残ったモノがそこにはなかった。目的であったエアーズロックの写真が一枚も撮られていなかったのだった。
写真には残っていないがエアーズロックに立ち人生観が変った気がした。それはなぜか?聖地・パワースポットか?
所長
絵はがきをなぜ買うのだろう。また、同じポストカードを何枚を買う人がいる。(自分の分、ストック、友達の分など)
風景を撮ることは記録的要素もある。
桝屋絵はがき(京都全集、東京タワースケッチ、箱根一周、北アルプス)、小説(サハラに死す、山に生きる、八甲田山死の彷徨など)、雑誌(江戸の街道など)
以前にレポートで書いたように未だに風景は撮れないのではないかと思っているので、風景を連想させるモノを探したらイメージ先行でまずは小説を手にした。絵はがきが家にあったのでそれも持参。
森田定年後に画家になった父親の著書とポストカード、森山大道さんの写真集、自身が撮影した写真、知人から借りてきた伊勢電の本
なぜ、絵を描かずに写真を撮るようになったの?の質問に「そこにカメラがあったから!」
武田写真集 北の大地 タンチョウ
図書館で風景写真集を探していてこれを見つけた。実際はほとんどの写真が風景には見えなかったのだけど主題とされているタンチョウが写っていない(作者の意図が感じられない)方が風景に見えた。
所長)例えば動物写真家はタンチョウが写っている写真でもその背景にある世界観や重層感など主題を越えた大きな要素を重視しているのでは。

– 休憩中に (中澤)によりKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 の報告あり –
会場が点在しているため、11kmほど歩きまわった。そしておすすめの見どころを紹介。

大賀偶然にも知り合った方から借用したアルバム
この話題でひとつのテーマとなるので、「大賀ストーリー」として別に章をたてた。
寺本川瀬巴水の版画集
富士山やカレンダー的なものが風景と思うが魅力を感じない。自分は違う所から見たい。
この版画集は浮世絵っぽい。夜のが好き。
しかし版画で見るといいが、写真で撮ったらどうかな?
所長
同じようなことはできるが、撮影するにはちょっとした技術が必要になる。
猪野雑誌 Ku:nel の表紙の写真
人が写っていなければ雲出川に見える。実際はロシアでの写真なのに。
所長
今後、風景についても撮影する対象により研究生をグループ分けすることが必要かも?
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ポートレートと風景の違いとは?
坂口辞書 新明解で調べた内容
「風」には地域の生活者とか生活態度の意味もある。
吉田
造園について勉強したがランドスケープは土地と建物など大きな範囲を意味している。
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ランドスケープはすでにあるものを意味し受動感もある。
所長景色について調査した内容をPCの画面に紹介
風景には類似語が多い、光景、景色、景観など
景については、中国から来ているのでは○○三景、百景などランキング、自慢合戦にて使われている。
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写真好学研究所が選ぶ百景、さらには景色に代わる造語を考えるもの面白い。

2.大賀ストーリー

大賀
前回の写真講座ではインフルエンザだと疑われる程の高熱でありながら講座に参加した。その時は耳鼻科にも行く必要があり高熱を押してでも歯科へ向った。待合室(?)に入ると自分が撮影した写真と同じ場面(JR名松線 伊勢奥津駅の給水塔など)を撮影した写真が展示されていて驚いた。診察を受けた際、高熱があるにもかかわらず医師に「写真の撮影者に会えますか? お話できますか?」と質問していた。「できますよ。」との返答があり受付では早速その撮影者(谷口さん)に連絡をとってくれた。話はトントン拍子に進み翌週にはお会いできることになった。谷口さんは鉄道を中心に長年に渡って写真を撮り続けてきた方だった。
自分自身でお会いする約束を取り付けた訳ではなく不安な気持ちのままでお会いしたが、初対面の私に鉄道を中心とした三重の風景の写真をたくさん貸していただけた。それらを今回の講座に持参した。次回にお会いする時にはお借りしたアルバムを観た研究生の反応を伝えたい。
私は有名になりたいわけでもなくお金を儲けたいわけでもない。つなぐ写真を撮りたいと思った。
谷口さんが立った所に自分も立ってみる。
そして、この話には落ちがあり、それは2010年に溯る。私は「ご当地キャラクター大会in名松線全線開通75周年記念イベント」の司会を務めたが、そのイベントでの写真提供者が谷口さんだった。実はふたりはそこですでにリンクしていたのだった。

3.その他、気になった言葉など

  • デジタルとフィルムの違いで、フィルムは撮影時に現地でそこに撮られた内容を確認することはできない。つまり、フィルムは見えない世界を持ち帰るのだ。もしかしたら撮れていないかも知れない。(所長)
  • 以前、仕事(取材)でカメラマンがフィルムを入れ忘れ、改めて撮り直した苦い思い出がある。この点、デジタルはいいが、電池切れが心配だ。(中澤)
  • 絵はがきになっている場所は敢えて撮らない。しかし、実はニュートラルなところ(先入観をはずす)ことが必要かも(所長)
  • ある写真家の言葉「写真は現地で撮るだけでなく、持ち帰ってくるまでが仕事」が印象的だ。(所長)
  • 作家を観るには代表作(写真集)のみを観ていてはだめで、その背景の深層を見ないと真相は理解できない。森山大道さんは「アレ・ブレ・ボケ」の手法で有名だが下積みは長く、基本はしっかりしている。代表作のみでは判断できない。(所長)
  • カラーと白黒について、白黒は古いと言われたがノスタルジックでいい、カラーになると良さが減り現実に戻されてしまう。(猪野)
  • 風景とは日本語から始まっているのか?(桝屋)
  • つなぐ写真を撮りたいと思った。(大賀)
  • 実際に会うことは写真的(所長)

 

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【私の感想】

展開が速く、上手く解釈できずに文章としてメモれなかったことも多い。
また、複数の人が集まればひとつの言葉「風景」についても様々な意見が飛び出す。共有化を図るのは難しいのかも知れないが、自分では想像できないような考えを聞くと今の自分の考えが変化するような気もするし、写真を介さない活動にも重要な意味がある。考えることは撮ることよりも重要、それを実感する。
何であれ常に考える習慣を身に付けることは、写真だけでなくあらゆることに役立つ。だから私は歩くのが好きなのだろう。歩くことは移動の手段だと思っていたが考えるための手段でもあるのかも知れない。車を運転していては他所事を考えていると危ないが、歩いていれば何とかなる。

こうなると私が座右の銘としている東浦奈良男さんの言葉を思いだす。

それは次の言葉だ。

人生は一歩の中にある。歩巾の中に全てを賭ける。人生は一歩に尽きる。

【参考】 一万日連続登山に挑んだ男 東浦奈良男写真展 2012年10月08日

また、今回もさまざまに刺激を受けたが大賀ストーリーは絶品だ。彼女の行動力、交渉力はどこから生み出されるのか。あんなにしっかりと自分自身の思いを実現する真の強さがあると思えば、何ともホンワカとしたおとぼけ感もあるからそのギャップには驚かされる。なお中澤さんのオーストラリア話も面白かった。
今までは共通のテーマで語ることはなかったので、今回の展開は各人の主張や経歴など見えなかった部分の共有化も図れそうで楽しい。
今までアウトローだった私がこのような講座で複数の方と共に肩を並べているなんて、自分自身で不思議な状況にある。この変化を大切にしてゆきたい。今後もいろんな面での変化が楽しみだ。

次回、6月写真講座は 6/3(土)14:00〜
内容は今回と同様で「風景」って何だろう?その輪郭を共有化する。そのための資料を持参。

 

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