2014年05月03日(土) お伊勢さん125社まいり 斎宮めぐり 神御衣の奉織、動画あり (車、徒歩)
以前に紹介した「平成6年(20年前)にザ・伊勢講受入協議会と近鉄が主催で実施されたお伊勢さん125社のマップと資料」を元に斎宮めぐりを実施した。
斎宮めぐりでは、5月14日と10月14日に皇大神宮とその別宮、荒祭宮にて斎行される神御衣祭に供進される神御衣(かんみそ、または、おんぞ)が奉織される神服織機殿神社と神麻続機殿神社をめぐる。各社には末社八所と八尋殿があり、神服織機殿神社では和妙(にぎたえ、絹)、神麻続機殿神社では荒妙(あらたえ、麻)が八尋殿で織られる。
5月1日には各社で神御衣奉織始祭が斎行され、奉織が開始された。神御衣の奉織作業を拝観するためにこの時期に合せて斎宮めぐりを実施した。今回も【キタヰの妻】が参加したので二人歩き。
【参考】
マップでコースを確認すると移動には電車利用となっていたが今回は車を利用した。マップとはルートを一部変更し、斎宮歴史博物館がある古里公園をスタート地点兼ゴール地点に設定した。
【今回のルート】
古里公園駐車場 → 斎宮歴史博物館 → 織殿神社 → 宇留布津神社 → 天香山神社 → 神服織機殿神社(奉織作業の拝観) → 大國玉神社 → 神麻続機殿神社(奉織作業の拝観) → 坂本神社 → 斎宮歴史博物館 → 古里公園駐車場
(お伊勢さん125社)
【古里公園】
古里公園の駐車場に駐車すると斎宮歴史博物館方向へ進んだ。途中でパチリ、パチリ。
【斎宮歴史博物館】
斎宮歴史博物館前の広い広場、
まだ開館されていない斎宮歴史博物館の脇を過ぎると
博物館前の交差点を左折。
すぐに道幅が狭くなる。昔の御糸道?
車が対向できるかできないかの微妙な幅の道を進むと懐かしい看板を発見。
先日の二見めぐりで見かけた「あさや」の看板がこんなところ(斎宮歴史博物館の近く、明和町坂本)にもあった。あさやの商圏はかなり遠くまで広がっていたのだ。
こちらは看板の近くにある坂本公会堂。
【延命寺】
その先、右手には延命寺がある。
こちらの山門は特徴的だ。二本のマキの木でこの形が作られている。(あとで、近所の方に伺ったところ400年ほど前からこの場所にあり、細い方は300年前から・・・)
山門をくぐり、本堂にお参り。
境内の道路側には多数の石造物が並び
こちらは「六字名号碑」だ。
奥の木が400年前からのものか。
山門を見上げるとこんな感じ。手入れが大変だとのこと。
延命寺の先、右手には坂本遊園地がある。名前は遊園地でも、機能としては一般的な公園のようだ。
道路を挟んでこの向かいには次の道標がある。実は帰路で中海の方からこの場所へ戻ってきた。
さらに坂本遊園地の近くにある祠の前には次の道標がある。「右 大淀道、左 御糸道」
さらに進むと左手に道標らしきものを発見。
近づいてパチリ。土中に埋まっている。「左 中」「右 下」は読み取れた。
この道標を撮影していると観光協会の役員、坂本神社の宮司を務めている男性がこれらの石柱について説明してくれた。「元々はこの場所から1mほどずれた位置に建っていたが、車に接触された折れてしまったので、この場所に移動した。」とのこと。(また、近くの自宅にて観光パンフレットをいただいた。親切に感謝!)
帰路で訪れる予定の坂本神社を遠望。
その近くでは田植え作業が進められていた。
男性にお礼と述べて先へ進んだ。途中でパチリ。
【坂本古墳群】
しばらく進むと右手には小さな土盛り、こちらは坂本古墳群のひとつだ。
坂本古墳群を右手にすると次の十字路で左折となる。
近畿自然歩道の道標に従って進むと
その先は長〜い直線となっている。
左(後)から右(前)へ、パ〜チリ。
途中、右側には「粟垣内遺跡」の案内板。
今は農地として活用されている。遺跡はこの下で永久に眠るのだろう。
さらに進むと左手には須田公民館。
公民館の先を左へ折り返すとこんな場所がある。道路の両側に山神が対面している。その脇では小社(神棚?)柱の上に付けられている。
【織殿神社】
対面する山神を後にして先ほどの道路へ戻り、先へ進むと左前方から社叢が近づいてくる。織殿神社の社叢だ。
織殿神社の隣の畑ではレンゲが満開だった。
緑が鮮やかな織殿神社へ近づくと
こちらが由緒の説明板。
複数の鳥居をくぐると
拝殿へ向かい
お参り。
参道の石階には盃状穴。
また、境内には方位石が設置されている。
織殿神社から奥へと進んでから振り向いてパチリ。お堂の左手には
小社(神棚?)があり、
右手では山神が対向している。
織殿神社を後にして神服織機殿神社方向へ進むと祓川の手前で、この場所を左折。
上流側の小さな橋で祓川を渡ると
田と麦畑が広がる農地の間、農道に従って左方向へ進んだ。草道を越えると
その先には宇留布津神社の社叢が見える。
「腹太」バス停を左に見ながら社叢へ近づくと
【宇留布津神社】
こちらが宇留布津神社。
こちらも緑が鮮やかだった。
誰もいない境内にてふたりでお参り。
社務所玄関の引き戸には「伊勢大神楽祈祷大麻」。
宇留布津神社を後にして社域の脇を進むと、こんな所に「山之神」が祭られている。
神服織機殿神社へ向かうと左後方の遠くには麻続機殿神社の社叢が見えた。
県道60号に合流すると左折。
道幅が狭くなり、
再び松阪市へ入る。(宇留布津神社は松阪市だったからどこかで明和町に入っていたのだ?)
そしてこの場所、以前訪れた時には「保津」バス停があった。いつ頃なくなったのか? 次の路地を右折。
【天香山神社】
右折して道なりに進むとその突き当りが神服織機殿神社であるが、その前に天香山神社に立ち寄った。
お参り。
集落を外れるとその先には神服織機殿神社の社叢が見える。
右手を見るとこんなところに
神札。この中には「津島神社」の神札が入っているようだった。
神服織機殿神社の社叢をパ〜チリ、
近づいて・・・。
【神服織機殿神社】 八尋殿での神御衣(和妙、絹)の奉織作業
やっと、神服織機殿神社に到着。
車止めは外されていた。
鳥居をくぐり参道を進むと参道の先には多数の車が駐車されていた。奉織に携わる織子の車、見慣れた光景だ。
神服織機殿神社ではすでに奉織作業が開始されていた。
中央の鳥居をくぐった。
正面に建つのが八尋殿、こちらも二見めぐりの御塩殿神社と同様で八尋殿には神様は祭られていない。まずは八尋殿の左側にある神服織機殿神社にてお参り。続いて、末社八所にお参りするのだが、目に見えるのは左にある二社と
右手にある四社。足すと六社、残りの二社は? 実は神服織機殿神社の御垣内に二社が祭られている。
後でお参りする神麻続機殿神社との相違はこの場所にもある。要チェック。
末社でのお参りを終えると、本日の目的のひとつである神御衣の奉織作業の拝観。
八尋殿の中では・・・。
神職と織子以外は御垣の中へは入れないので、御垣の板の隙間からの拝観。
神服織機殿神社では和妙(絹)の奉織作業が進められていた。まずは御垣の御門の右側から。
【動画】 21秒(1.3 MB )
次に御門の左側からも。
八尋殿の西側からも。
さらには背面(北側)からも。
【動画】 14秒(0.8 MB )
拝観を終えると八尋殿、
神服織機殿神社を後にした。
続いては、神麻続機殿神社へ向かった。
来た道を途中まで戻ると
この場所で右へ。
道なりに進すと片側一車線の道路へ出る。前方に見えるのは「保津町」交差点。しかし、手前の農道へ左折した。
その先では「保津町」交差点から続く道路を合流する。右方向へ進み
横断歩道を渡ると左方向を直進した。
民家の間の細い道を進むと
次の丁字路で突き当たる。コースマップは左折だが、今回は右折。
この丁字路で右手を見ると、こんな山神の石物。後ろに小さな山神が隠れている。実に興味深い。
【大國玉神社】
右折して進むとここにも社叢。こちらは大國玉神社だ。
こちらも緑が鮮やかだ。
拝殿にてお参り。
大國玉神社を出ると右手方向へ進み、次の十字路を左折した。この先に神麻続機殿神社。
民家の間を抜けると神麻続機殿神社の社叢。
【神麻続機殿神社】 八尋殿での神御衣(荒妙、麻)の奉織作業
社叢の脇から左へ回り込むと
正面に出た。
鳥居の前には
こんな風景をある。
鳥居をくぐり参道を進んだ。
神麻続機殿神社でも奉織作業が開始されていた。
神服織機殿神社と同様に正面には八尋殿があり、
その左手には神麻続機殿神社。末社八所も神麻続機殿神社の御垣内に二社、左手に二社と
右手に四社。
鳥居と八尋殿の間では高木が支柱に支えられて何とか立っている。
神麻続機殿神社、末社八所にお参り。
神服織機殿神社と神麻続機殿神社の相違はここにある。
このビューを比較すると一目瞭然。私の勉強不足でその理由はまだ知らない。
お参りを終えると八尋殿に近づいて奉織作業を拝観、
荒妙(麻)が織られていた。八尋殿の御垣の御門の左手から。
【動画】 13秒(0.7 MB )
なお、この動画の音声に雑音のような音が混じっているのは、落ち葉の清掃にブロワーが使用されていたためにその騒音を拾ってしまったからだ。(残念)
さらに、八尋殿の西側からも。
拝観を終えると神麻続機殿神社を後にした。
この後は古里公園への帰路となった。途中で振り向いてパ〜チリ。
神麻続機殿神社の前の道を祓川の方向へ進むと、このクランクを道なりに・・。
さらに、祓川と並行して続く道路を上流方向へ進むと
途中に農業集落排水施設 高木処理区がある。
さらに進むと右手に神垣神社の社叢が見える。
「愛宕権現鎮護札」が掲げられている場所から路地へ入ると
【神垣神社】
神垣神社にお参り。
神垣神社を後にすると、先程から見えていた新川橋にて祓川を渡った。
祓川を渡ってから道なりに進むと右手前方に社叢が見える。あれは、行きに見た坂本神社の社叢。
【坂本神社】
碁盤の目の農道をあみだくじのように選びながら進むと到着した。こちらは行きにお会いした男性が宮司を務めている坂本神社だ。
この場所に山神が集められている。
立派な社標を右手に見ながら鳥居をくぐると
折れ曲がる参道の先の拝殿にてお参り。
お参りを終えて、戻ってから狛犬をパチリ。一部は欠け、全体がかなり摩耗している様子だった。
坂本神社を後にすると行きに通った坂本遊園地の近くへ戻ってきた。
【斎宮歴史博物館】
斎宮歴史博物館まで戻ると本日の斎宮めぐりは終了となった。
古里公園の駐車場から帰途へ。