2014年09月28日(日) 第62回神宮式年遷宮 お白石持行事、 月讀宮奉献 (車、徒歩)
第62回神宮式年遷宮はまだまだ続いている。内宮、外宮それぞれの第一別宮(荒祭宮および多賀宮)に続き、残る12別宮の最初に遷御を迎えるのは月讀宮である。月讀宮の御敷地には他に月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮が並んで祭られている。来週の10月6日には月讀宮、月讀荒御魂宮の順で遷御の儀が斎行され、その4日後の10月10日には伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮が遷御を迎える。
今回、月讀宮のお白石持行事ではこちらの四別宮にお白石が奉献された。
出発点は伊勢市立進修小学校で、小学校を出ると御幸道路で月讀宮へ向かう。約1kmの距離である。
奉献を担当するのは四郷奉献団(中村町・楠部町・一宇田町・朝熊町・鹿海町)である。
【参考】 昨年行われた内宮および外宮へのお白石奉献
出発点である進修小学校には
お白石を詰めた樽を載せた川ぞりが準備されていた。その前に繋いだ綱の長さは約150m。
結団式が始まる前に木遣りの子どもたちは身なりを整え、
大人は気を引き締め・・・
予定時刻となると結団式が開始された。
団長等の挨拶が終わると
乾杯のために日本酒や飲み物が配られた。
参加者はかなりバラけていたので、全員に行き渡る前に
「乾杯!」
乾杯が終わるとまずは川ぞりを校門の前へ移動するために綱が伸ばされた。
左右の綱がどんどん引き出されると
御幸道路を左へ進んだ。
綱先は校門からは見えないかなり先まで進んだ。
川そりが校門を出ると綱は止まり、木遣りが唄われた。
【動画】 43秒(5.9 MB )
木遣りが終わると出発! お白石は月讀宮を目指して曳き始められた。
ゆっくり、ゆっくりと引き出され
川ぞりが御幸道路へ出ると
綱は一直線に伸びた。
国道23号でもあるこの部分は一時的に交通が規制された。
さあ、曳こう。「エンヤー、エンヤー」と昨年の夏の記憶を揺り起こしてくれる掛け声が・・・。
とは言え、いきなりあの夏の盛り上がりを再現することはできず、控えめなペースで開始された。それは5つの町の奉献団が合同で曳いているため、お互いに遠慮があったのかも知れない。
・・・
このように各町の幟が・・・
木遣りを綱で挟み込む動作も遠慮がちだ。
綱先の前方をゆっくりと走る先導車付近からパチリ。
少しずつエンジンがかかってきたのだろう。木遣りととも「エンヤー、エンヤー・・・」
【動画】 17秒(2.8 MB )
曳くにつれ徐々に盛り上がってきたか?
今度は最後尾からパチリ。
御幸道路が国道23号と別れる交差点が迫ってくる。
この先、お白石は真っ直ぐ、御幸道路を進んだ。
交差点の先には「車両通行禁止」の交通規制看板。
中盤を迎え、
緩やかな上りとなり
木遣りが唄われると
一時休憩となった。
十分に水分を摂って!
休憩中も漢字の勉強? 「エラいね」
しばしの休憩を終えると
子ども木遣りを先頭に奉曳が再開された。
こちらが綱先・・・
もうすぐで月讀宮の参道だ。
御幸道路側の参道入口には多数の神宮衛士が待機していた。
また、鳥居の前面では到着するお白石を迎える準備が進められた。
子供木遣りが整列すると元気よく大声で・・・
その声に背中を押されるように綱先は鳥居前を通り過ぎ、
綱はどんどん曳かれた。
そして、ついにお白石を積んだ川ぞりが到着した。
【動画】 59秒(9.5 MB )
一度は鳥居に正対した川ぞりは
お白石を納める木箱の側に寄せられた。
お白石が川ぞりから移される間、150mの綱が速やかに巻き取られ、
子どもたちが声高々に木遣りを唄った。最後の力を振り絞るように・・・
お白石の手渡しが開始され、木遣りを終えた子どもたちもそれに加わった。
お白石はひとり一個、道路に溢れるほどの奉献者に手渡しされた。
次から次に・・・
木遣りの子どもたちはお白石を手にすると
集団でまとまって鳥居をくぐり
参道を元気に進んだ。
お白石の手渡しの場に一度戻ると、まだまだ多くの奉献者がお白石を受け取るのを待っていた。
ひとり一個、丁寧に手渡しされた。
奉献者とともに参道を進むと
手水舎の前で列を作っていた。
(お白石を受けとってから手水を受けるのは逆だ。そう言えば、内宮・外宮でのお白石持行事では仮の手水所で手水を受けてからお白石を受け取っていた。)
手水を受けた奉献者は雨儀廊の下へ進むと、四宮(月讀宮、月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮)のいずれかにお白石を献じた。
奉献者以外は新御敷地へは参入できないため、参道からパ〜チリ。
奉献を終えて現在のお宮へお参りに向かう奉献者に続くと
途中で月讀荒御魂宮へ奉献する姿が望めた。
こちらは月讀荒御魂宮の新宮、神々しい!
しかも、側面には輝きの三点が見えた。
ここからだと月讀宮の新宮の一部を望めた。
お参りを終えて先ほどの場所まで戻ると
まだまだ、奉献者の列が続いていた。
そして、そろそろ月讀宮のお白石持行事も終盤。
奉献の最後尾。
彼らの背中を確認すると月讀宮を後にした。
奉献を終えると現地解散となり、三々五々それぞれの参道へ・・・
そして家路へと向かった。
次のお白石持行事は20年後・・・・
昨年のお白石持行事を回想しつつ、私も家路に着いた。
【参考】
今後、4つの別宮でもお白石持行事が執り行われる。
瀧原宮 : 2014年10月26日(日)
伊雜宮 : 2014年11月22日(土)
倭姫宮 : 2014年11月30日(日)
月夜見宮 : 2015年02月22日(日)