2017年05月14日(日) 風日祈祭(外宮) (車、徒歩)
神宮で斎行される風日祈祭、神宮の神職であった矢野憲一さんの著書「伊勢神宮の衣食住(角川ソフィア文庫)」によると次の通りだ。(この本は興味深い内容が盛りだくさんだ。)
風雨の災害がなく、五穀が豊作でありますようにと祈る風日祈祭(かざひのみさい)は、5月14日と8月4日(旧暦時代は4月と7月)。古くは日祈内人(ひのみうちんど)というこの神事に専門の神主がいて、祭りにお供えする蓑・笠を調進する御笠縫内人(みかさぬいのうちんど)もいた。(後略)
外宮では朝5時から内宮では9時から祭典が執り行われる。なお、御笠と御蓑がお供えされるのは5月14日のみである。
4時50分ごろに外宮の表参道口へ到着すると
まずは祭典看板をパチリ。
風日祈祭 五月十四日 午前五時
私は車を駐めてから歩いている途中で報鼓が鳴らされるのを聞いた。定時の午前五時になると火除橋の前に並べられていた柵が外され、参道への入場を促された。
北御門鳥居をくぐり、先へ進むと右手に見えるのは忌火屋殿前庭で垣の間から神職の姿がちらほら。こちらでは修祓が執り行われた。
神職の列が前庭より参道へ出ると表参道へ向かった。
大庭の先で表参道に突き当たる。最初の列から少し離れた位置にて辛櫃を肩に担ぐ3組(多賀宮、土宮、風宮)は
御正宮へと向かう列とは分かれて別宮への参道を進んだ。
御正宮へと吸い込まれた奉仕者を追ったが、いつものように内玉垣御門の内側で取り行われる祭典であるいため、笏を打つ音が2回聞こえたあたりでこの場を後にして、別宮へ移動した。
多賀宮はすでに参拝停止となっていたため、土宮・風宮の順で参拝すると先ほど参道を運ばれていた辛櫃が準備されていた。(辛櫃の中には大麻、御笠と御蓑が収められているはずだ。)
風宮の前に建っている番舎付近で待機していると御正宮での祭典を終えた奉仕者が多賀宮、土宮へと参進。ちょうどこの場所で二手に別れる。
まずは大宮司を先頭とした一弾で多賀宮を目指す。その後に続くのは
土宮へと向かう一弾だ。
土宮は拝観できる。正面からでなければ写真撮影に制限はない。
祭典は粛々と斎行された。
御門の御幌が下げられると祭典は終了となった。
土宮にて祭典を終えた神職は速やかに風宮へ移動すると同様の次第を繰り返した。最近は単焦点のレンズを使用しているためこの程度にしか写らないが、これから御笠と御蓑が奉納される。
風宮では祭典が続く中、多賀宮への階段からは下ってくる音が聞こえた。さてどうしよう?
振り返ると番舎越しに参進の列を確認した。番舎に設置された防犯映像モニターやムヒが印象的だった。
退下を見送ってから風宮に視線を戻すと先ほどお供えした御笠と御蓑は下げられると辛櫃へ戻された。
その後、祭典の次第を全うすると風宮からも退下となった。
風日祈祭を終えた風宮にお参り。
さらに、土宮にお参り。
土宮の鳥居付近では片付けの準備を待つ、案と辛櫃が居合わせた。
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【参考】