御塩焼固(2015年03月)

2015年03月06日(金) 御塩焼固(2015年03月) (車、徒歩)

御塩殿(伊勢市二見町荘)では伊勢神宮のすべてのお祭にお供えされる御塩(堅塩)の奉製作業「御塩焼固」が3月4日より開始された。

御塩作りは、海水が適度に混じった川の水が五十鈴川の下流にある御塩浜へ引き入れられることから始まる。この入浜式塩田では土用の頃に天日を利用し た採鹹作業(濃度の濃い塩水を作る)が実施され、採鹹された鹹水は御塩殿神社および御塩殿の裏手にある御塩汲入所へ保管される。そしてほどなくその鹹水を 大きな平鍋で焚き上げて水分を抜いた荒塩が作られる。その作業は御塩汲入所の隣にある御塩焼所にて行われ、2〜3日昼夜を通して続けられる。こうして作ら れた荒塩は御塩殿の右後方にある御塩倉にて、にがりを落とすような構造の中で保管され、最後の仕上げである御塩焼固の際に取り出される。御塩焼固の作業で 荒塩が三角錐の土器に詰めて焼き固められると堅塩とある。ここで焼き固められた堅塩は御塩道を通り、外宮へと運ばれる。以前は人出で歩いて運ばれていた が、現在は軽トラックでの護送となっている。また、外宮には御塩橋と呼ばれる橋があり普段は通行止め、御塩の護送の時のみ開かれるとのこと。

なお、先例では御塩焼固は5日間(20個/日×5日間=100個が焼き固められる。)実施され、最初の3日間で焼き固められた堅塩60個は4日目の朝8時頃に辛櫃に詰めて護送され、6日目には残りの2日分40個が同様に護送される。

 

【参考】 御塩焼固

 

今回の御塩護送は3月7日(明日)と9日の二回、午前8時頃、御塩殿を出発する。(拝観される方が早めの行動がお勧め)

【参考】 御塩護送

 

【参考】 御塩作りの流れ、全般

 

開始されてから三日目、会社への出勤前に立ち寄った。

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

 

車道の目の前にある鳥居をくぐると

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

 

まっすぐに続く参道の先には立派な建物がある。

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)、御塩殿

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)、御塩殿

 

こちらが御塩殿で、御塩焼固の舞台だ。実は初めてこちらを訪れるとこの建物が御塩殿神社だと間違える方が多い。実は私も・・・。

御塩殿

御塩殿

 

御塩殿の左隣りに建つこの殿舎が御塩殿神社だ。

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

御塩殿神社(皇大神宮 所管社)

 

御塩殿へ戻ると

御塩殿

御塩殿

 

御垣の御門が開けられ、さらに御幌も上げられていた。

御塩殿

御塩殿

 

なかを覗くと、御塩殿の竃の上には

御塩焼固により奉製された堅塩(御塩殿)

御塩焼固により奉製された堅塩(御塩殿)

 

御塩が焼き固められたと思われる三角錐の土器が並べられていた。

御塩焼固により奉製された堅塩(御塩殿)

御塩焼固により奉製された堅塩(御塩殿)

 

さらに、その奥には薪と中身が空の土器が並んでいた。

堅塩が奉製される御塩殿

堅塩が奉製される御塩殿

 

まだ午前8時頃だったので作業は始まっていなかった。

御塩殿神社の裏手にある御塩焼所と御塩汲入所を確認してから

御塩焼所、御塩汲入所(御塩殿神社)

御塩焼所、御塩汲入所(御塩殿神社)

 

二見浦海岸側の出入口へと向かった。

御塩焼所、御塩汲入所付近(御塩殿神社)

御塩焼所、御塩汲入所付近(御塩殿神社)

 

この出入口が開けられるのは、堅塩をつくる御塩焼固の時期と荒塩を焚き上げる時期だけだ。年に二週間弱。

二見浦海岸側の出入口(御塩殿神社)

二見浦海岸側の出入口(御塩殿神社)

二見浦海岸側の出入口付近(御塩殿神社)

二見浦海岸側の出入口付近(御塩殿神社)

 

二見浦を眺めてから御塩殿へ戻ると

二見浦海岸側の出入口から御塩殿へ(御塩殿神社)

二見浦海岸側の出入口から御塩殿へ(御塩殿神社)

斎舎から出てくる喜多井さん(御塩焼固を奉仕している方)にお会いしたので、挨拶を交わしてから御塩殿を後にし、会社へと向かった。

 

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