2015年01月24日(土) 第6回斎宮跡復元建物工事見学会、檜皮葺き作業の実演(明和町斎宮) (車、徒歩)
史跡斎宮跡では斎宮建物復元工事として正殿および東脇殿、西脇殿、三棟の復元が進められている。
今回は第6回目の見学会で第5回に引き続き檜皮葺き作業等の見学、前回は作業説明のために模擬環境での実演であったが、今回は西脇殿の屋根に檜皮を葺く実際の檜皮葺き作業を間近で観ることができた。また、正殿では木工事が進められ、東脇殿では耐震の要となる鉄柱は立ち上がっていた。
【参考】
前回と同様、【キタヰの妻】とのおでかけとなった。9時45分受付開始だったのでそれよりも早くに到着しようと思っていたが、家を出るのが遅れてしまった。そのために現場に到着したのが9時50分頃だっただろうか。
現場近くの駐車スペースに車を駐めると急いで受付を済ませた。
受付時に手渡された見学会資料に受付順が記されている。右上に記された私の番号は136番、、20名単位での現場説明となるためかなりの待ち時間となった。私達のあとにも多数の見学者が訪れ300人を超えたそうだ。(見学会の概要は次の資料を参照ください。クリックで拡大)
受付周辺には多数の見学者が待機していたが、見学会は定刻の10時より開始された。
定刻となり斎宮歴史博物館 伊藤久美子さんの挨拶を終えると
20名単位にて順に見学会が開始された。建築現場の見学であるためヘルメット着用が必須、
ヘルメットの数による制限もあるが、何より見学できるスペースが限られるため20名単位での見学が妥当な対応だろう。見学者が多いのだから待つしかない。
一時間以上の待ち時間となったため私は現場の周辺を散策していた。そこでいくつか新たな気づきがあったので、それらは別の記録で紹介する。
そして、私達の順番が巡ってきたのは見学会が開始されてから1時間半近くが経過してからのことだった。(最後の人達は何時に見学を終えたのだろう? 受け入れ側の担当者も大変だっただろう。)
【東脇殿】
手渡されたヘルメットを着用するとまずは東脇殿へ向かった。
こちらは耐震のための要となる鉄柱が立ち上げられた状態であった。こららの建物は各種催事に利用されるため耐震強度の確保が必要となり、主要な柱には鉄柱が使用され、鉄柱の周囲には中心を繰り抜いた丸太が巻かれる。(正殿の見学会の入口にその模型が置かれていた。その写真は下の方に・・・)
【西脇殿】
東脇殿を後にすると今回のメイン会場である西脇殿へ移動した。
西脇殿では檜皮葺き作業が進められていた。
説明を受けるなか
檜皮葺き作業を動画に収録。檜皮を固定する竹釘を30〜40本口に含み、右手だけで釘を打つ作業を見ることができる。竹釘には上下だけでなく、(片切りしているために)前後の向きがあり、それを口のなかで制御しながらこの速さで取り出して打ち込んでいる。見習いの時には口の中が血だらけになり味噌汁など飲めないとのことだ。
【動画】 39秒(3.1 MB )
檜皮葺き作業を担当しているのは田中社寺株式会社である。
【参考】
視線を上から下へ落としたら、左方向に緑が見えたので気になって
ズーム。
続いては見学者の後方へ回ってパチリ。
作業は黙々と続けられていた。
なお、今回の見学会の見どころはこれからである。屋根の近くまで寄れるように仮設の見学ルートが準備されていた。
「足元に注意してください!」「足元に注意してください!」・・の連呼を聞きながら注意深く仮設の階段を登ると
デッキのような場所から西脇殿へと入った。
目の前では先ほど見上げた檜皮葺き作業が続けられていた。
説明が始まると
その説明内容と作業風景を動画に収めた。
【動画】 1分56秒(9.1 MB )
【正殿】
西脇殿での見学を終えると正殿へ移動した。正殿では木工事の最中だった。
同じように見えるが、
こちらは木の柱で
こちらは鉄柱で、中心を繰り抜きた丸太が巻かれている。
視線を左に振ると駐車スペースに多数の車が望めた。参加者の多さを物語っている。
また、視線を下方に向けると木製の柱を加工していた。
その先端がこんな形状、どこに使用されるのだろう?
説明が終了すると片隅に置かれていた(自由に触れる)材に注目、先ほどの柱の先端はこの穴と結合される? 勝手に想像してみた。
また。先に東脇殿のところで説明した鉄柱に・・・のサンプルがこちらだ。中空ではなく完全に中身が詰まった鉄柱に中心が繰り抜かれた木の柱が巻かれている。
以上ですべての見学を終え、見学デッキから階下を・・・、東脇殿と西脇殿の間をパチリ。
さらに、正殿と東脇殿の間をパチリ。階段を下るとこの先でヘルメットを返却して私達の見学会は終了した。
やはり職人技は「すごい!」のひと言だ。
【 20150124 の記録 】
- 第6回斎宮跡復元建物工事見学会、檜皮葺き作業の実演(明和町斎宮)
- 本殿が檜皮葺の竹神社参拝と周辺散策
- 建設中の斎宮駅史跡公園口休憩所(近鉄斎宮駅北側)
斎宮は気になっていたのですが、なかなか行く機会がありませんでした。
いつ頃完成予定なのでしょうか?
龍水さん
今年の7月に完成の予定です。
完成後には斎宮跡にもぜひお寄りください。また、斎宮歴史博物館にも・・・