2016年05月21日(土) 藻刈神事(二見興玉神社) (車、徒歩)
本日、二見を訪れた第一の目的は二見興玉神社で斎行される藻刈神事を拝観することだった。
二見興玉神社のホームページ(今は詳細なページを見ることができない?)によると、藻刈神事は次の通り。
藻刈神事(もかりしんじ) 5月21日 10時
祓具(はらいのぐ)として用いる『無垢塩草(むくしおくさ):アマモ』を採取する神事で、夫婦岩の沖合700m先に鎮まり坐す猿田彦大神縁りの興玉神石(おきたましんせき)より刈り取る。
本殿での祭典の後、江漁港へ移動した神職・巫女ら4名が榊・幟を立て注連縄を張り巡らした(和)船に乗る。漁港を出発した船が興玉神が沈む祭場へ到着するとその付近で三周してから二拝二拍手一拝の後、御酒御饌を海中に捧げ『無垢塩草』を手鎌で刈り取る。ここで刈り取られた『無垢塩草』はその後天日に干され祓具・不浄祓守となる。
『無垢塩草』は諸々の罪穢れを祓うと言われており、古来より宮中・神宮、諸社にて広く使われている。『無垢塩草』の使い方
*身に付けてまた浴場に入れ不浄祓守とする。
*〆縄に付け門口の不浄を祓い、または田畑の畦に立て害虫の災い防止に用いる。興玉神石: 周囲1㎞ほどの岩礁で、江戸時代の地震で水没し現在はほとんど見ることができない。
以前にも一度拝観したことがあるのだが、二見興玉神社の拝殿にて祭典を終えると江漁港から船を出して夫婦岩の沖に沈む興玉神石の上で『無垢塩草(むくしおくさ):アマモ』を刈り取る神事が斎行される。沿岸からはかなりの距離があるためかなりの望遠でもないと採取する様子を確認することはできない。
【参考】
- 藻刈神事(二見興玉神社) 2011年05月21日
今回も藻を刈る様子を拝観することは諦めて、藻刈神事の全体を追っかけてみた。
お伊勢さん125社まいりの途中で、二見興玉神社へ向うと私の目の前に神職の姿。
現在社務所が建替中なので仮設の社務所から拝殿へと向かうのだろう。
私も参道を進むとこちらのカエルに惹き止められた。夫婦岩をパチリ。無垢塩草は夫婦岩の沖合で刈り取られる。
拝殿へ向うと、祭典に参列する知人に出会ったので話し込んでしまった。気がつくと藻刈神事の開始時刻になっていた。仮設の神札授与所前に整列した神職と巫女は参進を開始すると目の前の拝殿へ入った。
拝殿のなかでは粛々と祭典が進められた。
玉串奉奠になったので、私はこの場を離れると藻刈神事の船が出る江漁港へ向かった。
拝殿、本殿の脇を通り、夫婦岩を左に見ながら裏参道を進むと伊勢シーパラダイスの前を歩いた。振り返ってパチリ。
江交差点で国道42号を離れると江の町並みを進んだ。
猿田彦石のある丁字路を左へ折れると
日の出橋の手前を右折してたどり着いたのがこちら、江漁港。すでに斎竹が立てられ幟や五色の吹き流しも準備されていた。今にでも出発できそうな状態になっていた。また、知り合いのカメラマンは報道船に乗船する機会を得たとのことだった。
私は五十鈴川派川の河口にある突堤で船を出迎えて見送ることにし、日の出橋を渡った。
私が橋を渡っている時、神職らを乗せた車とすれ違ったのでしばし待機していたら神職と木桶を手にした巫女が漁港に到着した。
私は国道42号経由で江川橋に到着。
江川橋の上から五十鈴川派川の上流方向、日の出橋を遠望した。
国道を横断して江防潮扉17号の入口から突堤へ下ると
10時40分に江漁港を出発する予定だったので、余裕の体で待っていた。
ところが30分を過ぎた頃、船が姿を現した。
まず最初に通過して行ったのは
カメラマンを乗せた報道用の船だった。
その船に先導されるかのように続いたのが神職と巫女を乗せた藻刈りの船だった。ゆったりと動いているように見えたが
目の前を通り過ぎるのは瞬時、
突堤を過ぎると船首を左へ曲げた。
そして夫婦岩の沖合700m先に鎮まる興玉神石へ向かった。
待機していた報道船は並んで・・・
続いては氏子総代を乗せているのだろうか、この船にも斎竹や幟が立てられていた。その後に二隻の報道船が続いていた。私はこの場を離れると国道42号を走り、二見興玉神社へ急いだ。
この後で江漁港へ向かおうと思っていたので夫婦岩までは至らずに二見プラザ西側の出入口付近から
海上を望んだ。左側に見えるのが夫婦岩で、右側には船が・・・(見えない)。
興玉神石付近で船が三周した後で神事の後、『無垢塩草』を手鎌で刈り取るそうだが、ここからでは(このカメラでは)その様子を見ることもできない。『無垢塩草』の刈り取りを拝観することは諦めて江漁港へ向かった。
こちらは江漁港。ここで戻ってくる船をお迎えしようと考えていたが、地元の方によると「かなり水位が下がっているので船はここまで戻ってこれないのでは? 突堤で下ろすかも?」とのこと。
その言葉に反応してしまった私は、またまた江防潮扉17号の先にある五十鈴川派川可能の突堤へ急いだ。
突堤にたどり着いた時には汗だくになっていた。突堤から遠望すると祭典は終盤、報道船が接近していたので刈り取りの最中だったのかも知れない。
するとほどなく先頭の船がこちらへと走りだした。
それは神職と巫女を乗せた船だった。
私の予想に反し、その船は速度を落とすこと無く
江漁港を目指して川をさかのぼった。
この船に続き、
二隻め。
全ての船を見送ると私はまたまた江漁港へ走った。
国道42号の日の出橋東交差点を右へ曲がると日の出橋の辺から漁港を遠望した。
全ての船が江漁港へ到着し、神職らが下船していた。
報道陣も含めすべての人が下船した頃、刈り取った『無垢塩草』を納めた木桶を手にした巫女の撮影会(とちらが主体だろうか)が始まっていたので、
私は漁港まで急いだ。
私がやっとたどり着いた時にもまだ続けられていたので、何とか『無垢塩草』を撮影させていただけた。
こちらが今回刈り取られた『無垢塩草:アマモ』だ。
この後、神社へ持ち帰って藻刈神事は終了となるのだろう。私は次に訪れる神前神社(皇大神宮摂社)が鎮座する山の方向を遠望した。
その隣では、神職と巫女を乗せて走った船の飾りが取り外されていた。
日の出橋を渡ると江漁港を後にして神前神社へ向かった。
【 20160521 の記録(二見にて) 】
- お伊勢さん125社 二見まいり(モノクロームほか)
- 里帰展示「日本の心」第六十二回神宮式年遷宮写真展 南川三治郎(賓日館)
- 賓日館の入口にも置かれていた伊勢文化舎発行の「ぱるく伊勢志摩」
- 藻刈神事(二見興玉神社)
- 久しぶりに訪れた松下社(伊勢市二見町松下)
- 伊勢路の地酒「二見ヶ浦」は田所酒販(二見町茶屋)のオリジナル