2016年07月17日(日) まもなく採鹹作業開始?(御塩浜) (車、徒歩)
夏の土用の頃になると神宮の御塩浜では採鹹する作業を目にすることができる。神宮では祭典に使用する御贄(鰒、干鯛、野菜など)をはじめとして土器なども自給している。そして祭典では重要な役割を果たす御塩は、こちら伊勢市二見町西に所在する御塩浜にてその元となる鹹水(塩分濃度を濃くした塩水)が採取される。この作業が採鹹作業である。
御塩浜は、内宮の御手洗場から宇治橋の下を流れる五十鈴川の淡水と伊勢湾の海水と適度に混じりあう場所にあり、潮の干満差を利用しては浜へと塩水を引き込む入浜式塩田である。ここでは五十鈴川から引き込んだ塩水を浜の砂と天日と人力だけで塩分濃度を高める。なお、海水だけでなく淡水を混ぜることにより肌理が細かい美味な塩ができるそうな。
御塩浜で採取された鹹水は御塩殿神社に併設された御塩汲入所へ運ばれるとその隣にある御塩焼所にて荒塩に焚き上げられる。その後、荒塩が年に二回(各5日間)の御塩焼固にて三角錐の堅塩となり祭典に供される。
【御塩に関連した記事 (神宮巡々2、神宮巡々)】
最近、いつも前振りが長いが・・・
今年の夏の土用は7月19日なので、そろそろ採鹹作業が始まるのでは?と思い御塩浜を訪れた。道路との境に張られて車止めの縄は木杭とともに新しくなっていた。
御塩浜へ向うとここには矩形に囲われた場所。祓所になるのだろうか?
さらに進むと・・・。採鹹作業が実施されているとこの手前に注連縄が張られていて関係者以外は御塩浜へ近づくことはできない。何も規制はなかったので採鹹作業はまだ始まっていなかった。しかし、右手には
テント用のフレームが準備されていた。これは採鹹作業の奉仕者が休憩するためのテントを設営する準備だった。このテントが建てられるとそろそろ採鹹作業が開始されることだろう。まぁ、天候と潮の干満に依存するので大変だ。
先ほど歩いた場所を振り返るとこれはトラックのタイヤ痕だろう。
テントのフレームだけでなく、鹹水を集める樽も持ち込まれたのだろうか?
これから執り行われる採鹹作業を想像しながら天日に干され塩をまとう砂が集められる沼井、四ヶ所を眺めた。(黒木鳥居の前にて)
こちらから
沼井をパチリ。
御塩浜を離れると御塩浜の全景を眺めた。
こちらは堤防道路を挟んで左側が五十鈴川で右側が御塩浜。
ここには特別な樋管があり
その名前は「御塩樋管」、まさに御塩浜専用の樋管(取水のための暗渠)だ。
それを証明するのがこの銘板。管理者が神宮司廳となっている。
この御塩樋管は道路の下をくぐるとその先で
こちらへ通じている。
ここにはフラップがあり、御塩浜の水路への流入を管理している。
今年もまもなく採鹹作業が開始されることだろう。
再び、採鹹作業を想像しながら沼井を遠望した。
いつもありがとうございます
「外宮さん千人ゆかたで、、」のポスターが貼ってあると思います。
左下に記載があって、7月24日(日)御塩道を歩くという企画イベントがあるそうです。
こたつみかん さん
こんにちは!
ご案内いただきありがとうございます。
実は、夏の土用の時季になると私のなかで「御塩道を歩きたい虫」がウズウズしてしてきます。そのため企画イベントに先駆けて本日、御塩道を歩いてしまいました。その様子は後日お伝えします。企画イベントで御塩道を歩かれますか?
では、また、