2015年02月11日(水) 御神宝神事(お頭神事)(官舎神社) (車、徒歩)
官舎神社(小俣町本町)では、2月11日に斎行される祈年祭の当日、御頭神事が執り行われ境内においてもお頭舞が奉納された。
10時の開始だと思い早めに家を出ると伊勢市小俣総合支所に駐車し歩いて官舎神社へ向かった。30分以上前に到着する予定で余裕のはずだったのだが・・・。
JR宮川駅の跨線橋を渡って
離宮院公園へ近づくと太鼓と笛の音が聞こえてきた。
時計を確認するとまだ9時15分頃、「もう、始まっているのか?」
離宮院公園側の参道に建つ鳥居を急いでくぐり抜けると、その先の境内には多数の拝観者とドンド火に見守るなか獅子が待っていた。
境内には次の案内板が掲示されていた。
この内容をを要約しつつ、加筆すると次の通りである。
官舎神社のお頭神事
伊勢市(市町合併前は小俣町)の無形民俗文化財に指定されている官舎神社の獅子舞は、毎年2月11日に斎行される祈年祭に合わせ境内および町内各所にて舞われる。官舎神社の境内では9時から10時10分まで、続いてはお伊勢さん125社のひとつである小俣神社(豊受大神宮摂社)に隣接する八柱神社へと舞台を移す。こちらでは10時20分〜11時10分まで。その後は昼食を挟んで町内各地の公園や公民館への巡幸となり最終は17時頃となる。
官舎神社の境内をはじめ各地ではドンド火が焚かれ、その周りで獅子舞が奉納される。こちらの獅子舞の起源は数百年の昔、町内のはやり病を退散させるためと伝えられ、「おひねり」(賽銭)を獅子頭に含ませるのは災厄を祓ってもらうという願いが込められている。
心身を清めた舞手は三十キロほどの重い獅子頭・胴衣を着け、笛・太鼓とともに氏子区域の厄払い、五穀豊穣、商売繁盛、交通安全等を祈りつつ終日一生懸命に獅子舞を奉納する。また、この獅子頭は「オス」で胴衣には竹とトラが描かれている。
獅子舞には地舞・七起舞・悪魔祓いの三種類があり、このうち地舞は砂ぶるい・四方噛み・地すり・あくびという「振り」で構成され、七起こしはスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治する様子をあらわしていると伝えられている。
獅子頭の紙垂をむしり取って身体に着けると頭痛除けに、またかがり火を焚いた後の消し炭を玄関のしめ縄に結んでおくと悪魔除けになると言い伝えられている。さらに、獅子頭に頭を噛んでもらうと災厄を祓い一年間健康で暮らせるとされ、近年は合格祈願と思しき受験生の姿も見られる。(官舎神社獅子舞保存会)
以降は画像と動画で御神宝神事(お頭神事)の雰囲気を紹介する。
途中からの拝観となったが、しばらくは地舞(砂ぶるい・四方噛み・地すり・あくび)の一部だろう。
【動画】 4分20秒(12.3 MB )
【動画】 51秒(2.4 MB )
舞が一段落し、獅子頭には紙垂が取り付けられた。
その間にお参り。
近くのテントでは甘酒が授与されていた。(私は撮影中にこちらで総代を務める叔父が手元まで甘酒を運んでくれた。「ごちそうさまでした。(官舎で感謝)」)
紙垂の取り付けが終わると
舞手が交代となった。ここからが七起舞だろうか。
【動画】 1分08秒(3.2 MB )
次の動画の最後で、獅子頭の紙垂がむしり取られる。
【動画】 10分13秒(28.9 MB )
そして、最後に刀が手渡され、悪魔祓いだろう。
【動画】 5分08秒(14.6 MB )
締めくくりとして「おひねり」(賽銭)を獅子頭に含ませた。
【動画】 1分15秒(3.6 MB )
すべての舞が終了すると恒例の『噛み』となった。
希望者の頭を噛んだ獅子頭は巡幸のために
官舎神社を後にして、八柱神社へと向かった。
境内の片隅にある建物の扉には本日の舞手、神楽師が紹介されていた。
また、表の参道の鳥居前には
次の案内板が立ち、
本日の詳細な予定時間表が記されていた。
参道入口にてパチリ、パチリ。
近くの掲示板には次の掲示があった。『官舎神社では9:00〜10:10』
この後は度会町の一之瀬神社へ向かった。こちらも獅子舞の拝観のため!