2014年10月11日(土) 遷宮諸祭、奉幣(伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮) (徒歩、車)
皇大神宮の別宮である伊佐奈岐宮および伊佐奈彌宮では昨夜に遷御を終え、今朝からの大御饌に続き奉幣の儀が始まろうとしていた。
【奉幣】
川原大祓・遷御と同じ装束を着け、大宮司以下、前夜奉仕の諸員により執り行われます。まず祓所で修祓の後、新殿御前につき、禰宜が開扉。幣帛を奉奠の上、祝詞を奏上します。次いで幣帛を殿内に奉納し、閉扉ののち、大宮司以下玉串を奉って諸員八度拝を行い、遷宮祭はめでたく執り納められます。
奉幣の儀を終えると伊佐奈岐宮および伊佐奈彌宮の御遷宮も完了し、月讀宮では四別宮(月讀宮、月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮)すべての御遷宮が完了する。これにより月讀宮では新たな20年が始まることになる。
大御饌の拝観後に周辺を歩き回っていた私が月讀宮へ戻ると、手水舎の前にプレスが集合していた。点呼の後、奉幣の儀の撮影に関する説明と注意事項が伝達された。
その後、撮影箇所へ移動して各所での説明に・・・。
私はいつもの通り手水舎付近にて待機していた。
しばらくすると来賓が集まり御塩の清めを受けると奉拝席へ案内された。
皇學館大学の学生も奉拝席へと呼ばれた。
「おっ!」 さずがに先輩である神職の前を通ることは憚られたのだろう。神職の背面を静静と進んだ。
奉仕者が列立し、
宿衛屋から禰宜が現れたのでそろそろ開始されるのかと思ったら、装束の(?)写真撮影が行われた。私も側面からパチリ。美しい!
そして、やっと機が熟したようだ。
権禰宜以下の奉仕員が宿衛屋の前へ集まり始め
禰宜が宿衛屋から現れると順に手水を受けた。
禰宜以下が列立すると
少宮司、
そして最後に大宮司が手水を受け、
奉仕員が勢揃いした。
報鼓が鳴らされると
大宮司を先頭に参進が開始され、参道の左側にある祓所へと向かった。
祓所での修祓。
プレスもその様子を遠くから見つめていた。
修祓が終わると幣帛が納められている辛櫃を先頭に
伊佐奈岐宮へと参進。
奉幣の儀が斎行される間も月讀宮および月讀荒御魂宮にはお参りできた。が、参道に立ち止っての拝観が禁止されていたのでこの場所に留まって祭儀の様子を想像していた。
約30分が経過するとプレスが移動した。その時に伊佐奈岐宮での奉幣が終了し、伊佐奈彌宮へ移動したのだろう。
さらに約30分。
ビデオ撮影クルーが駆け出てきた。
退下の様子を撮影するためだろう。
少し斜め方向から長い列の全貌を捉えようとしていた。ベストアングルだ。
撮影の準備が終わった頃、退下の列が現れた。
神宮衛士が先導を外れると
大宮司が近づいてきた。
凛々しく素晴らしい。
宿衛屋の前まで至ると
参進前の位置にて列立し
一揖にて奉幣の儀は終了となった。
祭儀の終了後も参拝の準備が整うまでしばらく待っていた参拝者は、参拝が許可されると伊佐奈岐宮に列んだ。すでに月讀宮と月讀荒御魂宮にお参りを終えていたためだった。
以上、奉幣の儀が終了すると別宮での遷宮は完了となった。これにより月讀宮では四別宮(月讀宮、月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮)すべての御遷宮が完了し、新たな20年が始まった。
最後に、本記事のタイトルには遷宮諸祭の文字を冠とした。奉幣の儀は大御饌と同様に恒例祭(祈年祭、六月・十二月の月次祭、神嘗祭、新嘗祭)でも執り行われる祭儀であるため、今回は遷御後の祭儀であることを明確にするためである。
【 20141011 の記録 】
- 伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮が遷御を迎えた朝(月讀宮)
- 遷宮諸祭、大御饌(伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮)
- 仮遷座中の上田神社(伊勢市中村町)
- 『平成の御造営』中の猿田彦神社
- 遷宮諸祭、奉幣(伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮)