2014年11月23日(日) 新嘗祭(外宮)奉幣の儀 2014 (車、徒歩)
朝七時から斎行される新嘗祭を拝観するために外宮(豊受大神宮)へ向かった。
表参道に架かる火除橋の手前に立つ案内の立札を確認すると「新嘗祭 十一月二十三日 午前七時」。
新嘗祭
宮中の神嘉殿(しんかでん)において、天皇陛下が親しく皇大御神を始め諸神に新穀をお供えになり、御自らもお召し上がりになる新嘗祭が執り行われるに際し、神宮では聖寿の長久・国家の隆昌・国民の平安を祈念します。皇室より勅使を御差遣になり幣帛がたてまつられます。
( 神宮のお祭りと行事 新嘗祭(伊勢神宮) より引用)
【参考】
火除橋を渡り、手水舎にて心身を清めると表参道を進み、第一鳥居、第二鳥居をくぐりまずは御正宮にお参りした。その後、参進を拝観する場所へ移動。今回拝観場所として定めたのは古殿地の正面だった。
昨年に外宮が御遷宮を終えてからも長い期間、旧社殿解体のために古殿地の周囲は工事用シートで覆われていた。そのシートが取り外されたのが今年の9月中旬だったのだろうか?
【参考】
- 外宮における正宮の解体と簀屋根の準備が開始された風宮ほか 2014年09月07日
- 工事用のシートが外された御正宮の古殿地と御造営が進む土宮、風宮(外宮) 2014年09月20日
あれから祭儀を拝観するのは初めて(神嘗祭は平日に執り行われたので拝観できず)だったので、ぜひともこの場所で参進を拝観したいと思っていた。
この付近からは現在の御正宮も望める。
真正面には古殿地に建つ心御柱の覆屋。
しばらく待機していると報鼓が鳴らされた。目の前で警備していた神宮衛士さん、
拝観者の行動を規制しながらも祭儀について解説してくれた。「新嘗祭」「第二鳥居での修祓」・・・
解説通り、第二鳥居にて修祓が執り行われた(見えないので想像)後、
参進の列は神楽殿、大庭を過ぎると
こちらへ近づいてきた。
ザクザクザク・・・、浅沓が玉砂利を踏みしめる音が心地よい。
【動画】 1分45秒(12.8 MB )
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ここには動画から切り出した画像を列挙。
参進の列は神宮衛士に先導され、辛櫃に納められた幣帛、勅使、祭主である池田厚子さん、大宮司、少宮司、・・・と続いた。
目の前を通過した神職の数の多さを知れば、新嘗祭がいかに重要な祭儀であるかがよく分かる。
参進の列が板垣の南御門、外玉垣の南御門をくぐった。
しばらくすると参拝の規制が解かれ、参拝者がなだれ込んだ。私は外玉垣に張り付いて奉幣の儀を拝観した。祭儀は約一時間続いたが、私は玉串奉奠の途中で外玉垣の前から離れ蕃塀の脇へと移動した。
足元には玉砂利。
蕃塀に注目すると
その裏側には早朝に執り行われた大御饌の儀で使用された松明(しょうみょう)の名残が残されていた。
炭のほかに松明を束ねていたと思わえる紐、
さらに焼け焦げた紐も。
蕃塀の脇でしばし待機していると鳥居の内側では規制が始まった。
外玉垣南御門の御幌には神職の影が・・・。御幌の下部には手が望める。
祭儀は終盤となり外玉垣の内側では八度拝による奉拝が続けられた。
八度拝を終え、御正宮での奉幣の儀は終了。
御幌が開かれると
勅使が先頭で現れた。
勅使一行に続き、祭主が現れた。
その後ろを大宮司、少宮司・・・・・
参進の列が御正宮を後にすると
参拝の準備が進められ、日常を取り戻した。
また、参進の列は別宮遥拝所の先でふた手に別れる。
祭主一行は退下となり斎館へと直進する。なお、大宮司、少宮司をはじめとする神職の一行は多賀宮での奉幣の儀に望むため、右へ折れると別宮への参道を進んだ。
以前は多賀宮での祭儀を拝観することができたが、現在は祭儀中の参拝は規制され石階へは参入できない。
【参考】 この時は多賀宮での奉幣の儀も拝観できた
- 神嘗祭 奉幣の儀(外宮) 2010年10月16日
この後は宮域内を散策してから外宮を後にした。