2015年01月31日(土) 高向大社 御頭神事に向けての準備(御薗町高向) (徒歩)
伊勢市御薗町高向に設置されている札場(ふだば)と呼ばれる施設(路傍に建てられた神棚)を巡っていて会所を訪れたところ御頭神事の準備が進められていた。
【参考】
高向大社の御頭神事は国の重要無形民俗文化財に指定されていて、現在では2月の第二土曜日に執り行われる。早朝から深夜まで続き、拝観者にとっても見応えのある神事である。
会所への門を進むと
建物の玄関には
なかなか見かけない桃符が付けられた注連縄が掛けられている。「三神門」?
会所前にある説明板の近くには暖をとるための薪が準備されていた。
こちらが説明板。
高向区 御頭神事
重要無形民俗文化財
昭和五十二年五月十九日
文化庁指定(第七十六号)伊勢国度会郡高向郷高向村神社記《江戸時代の寛文四年(1664)神役人佐々木重兵衛高行が神役記録を書写》によれば、長暦二年(1038)本瀧定行なる人が、高向東北の鯛祭田の畔の大柳木を以て御頭二頭を彫刻し両氏神(大社・鏑社)に奉献したものとある。
養和年間(1181〜1182)に、郷内で天候凶変や悪疫が蔓延、その頃、氏寺の正法寺に育てられた神童木昌少年(宇須乃野社の社頭にあった神木大杉から化生した木の精といわれる)が神庫から御頭を出し長老・神役人・村役人らを従え、郷内を巡り、お祓い淨めに舞い踊って平安に暮らすことができた。御頭神事の起源は、これに始まると伝えられている。現在の布久目物の巡回は、この古事に因んだもので、禱屋制度共々、伝統ある古儀式をそのまま今に継承してきている。
伊勢市教育委員会
また、御頭神事の際、会所の向かいに建つ高向公民館前には追込小屋が設置される。
その付近には切り倒されたマツの木が横たえられ、砂が山と積まれていた。
さらに、会所横の広場にも
マツの木が横たえられていた。ここは御頭神事の際に積木(ツムギ)祭場となり、禱屋宅にて神様の分霊をまつっていたオワケが焚き上げられる。その火の周りを獅子頭が舞い、神事の最後には「おかた踊り」が踊られる。
【参考】 積木(ツムギ)祭場について
【参考】 「おわけ」について
- 「おわけ祭」(高向大社 祷屋宅) 2011年12月04日
- おわけ祭(高向大社 祷屋宅) 2013年12月01日
【 20150131 の記録 】
- 高向の札場を巡って(御薗町高向)
- 高向大社 御頭神事に向けての準備(御薗町高向)
- 今社にて茅の輪神事(伊勢市宮町)
- 御遷御に向けて修祓所、手水舎の造替(月夜見宮)
- 月夜見宮のお稲荷さんの御由緒
- 萬福稲荷大明神に貼られた寒中御見舞札(伊勢市河崎)
- つかず、はなれず(ウォーキングにて)