2015年11月23日(月) 新嘗祭 奉幣の儀(外宮) (車、徒歩)
神宮のホームページには次のように紹介されている新嘗祭。
「しんじょうさい」ともいい、新穀を陛下御自ら神々に奉られ、また御自らもお召しあがりになる大儀が宮中で行われるに際して、神宮へは勅使を御差遣(ごさけん)されて、奉幣の儀が行われます。また、それに先だって神饌を奉る大御饌の儀を行います。引き続き別宮以下諸宮社でもお祭りが行われます。
外宮および内宮での祭典は次の通り斎行される。
外宮
大御饌の儀: 午前4時
奉幣の儀 : 午前7時内宮
大御饌の儀: 午前11時
奉幣の儀 : 午後2時
外宮での大御饌の儀は拝観停止時間に斎行されるため目にすることはできない。そのため、7時より斎行される大御饌の儀を拝観するために外宮へ向かった。
本日の主な拝観目的は次の2名+多数にあった。
- 祭主である池田厚子さん
- 8月より少宮司となった亀田幸弘さん
- 祭典を支える裏方の皆さん
神宮祭主である池田厚子さんは、第62回神宮式年遷宮の際に臨時祭主として黒田清子さんに手助けをいただいたものの遷宮が終了するとその後は従来通りの奉仕を続けられている。現在の年齢は84歳と聞く。寒さが厳しくなる庭上祭祀は身体にも負担が大きいだろう。今回、池田厚子さんが玉串を奉奠される際、外玉垣から拝観していたが胸にぐっと来るものがあり目頭を熱くしてしまった。
また、8月1日付けの人事で少宮司に就任された亀田幸弘さんが少宮司として奉仕される姿を拝見したのは外宮での風日祈祭だった。あの時は多賀宮への参進と退下をチラリと拝見しただけだったので祭祀にて奉仕するお姿を拝見するのは今回が初めてとなった。(神嘗祭は平日であり拝観できなかったため)
【参考】
- 風日祈祭(外宮) 2015年08月04日
最後に私がいつも気にしているのは、縁の下で神宮の祭典を支えてくれている方々のこと、神事に携わる神職等はある意味目立つ存在ではあるが、すべては神様のためで目立たない役回りの方も多いのだ。
前振りが長くなってしまったが、この後は簡単に・・・
外宮の北御門参道口付近の駐車場へ到着したが、あえて表参道へと向かった。表参道へ到着するとまずは祭典看板を確認した。「新嘗祭 十一月二十三日 午前七時」
火除橋を渡ると左手にある手水舎にて心身を清めた。
第一鳥居をくぐろうとすると
斎館前にて清掃する職員を発見、さらに奥に見える小さな案の上には修祓に使用される大麻と(カワラケに包まれた)御塩が置かれていた。これは第二鳥居の前にて修祓を執り行うためのものだ。
鳥居をくぐり斎館前へ進もうとすると神宮衛士に制止された。しばし待っていると
斎館から辛櫃が運び出されてきた。これは御鑰を納めた辛櫃だった。
この辛櫃は第二鳥居を抜けると真っ直ぐに参道を進み
御正宮へと向かい
外玉垣南御門から御垣内へと入った。
御正宮に対面した蕃塀の裏側を望むとそこには
早朝の四時に斎行された大御饌の儀の名残、松明が燃えた跡が残されていた。
それに反応するかのように板垣南御門から松明が運ばれていった。おそらく大御饌の儀の際に使用されずに残ったものが引き上げられたのだろう。
御正宮には賽銭箱は無く、外玉垣南御門の下に白布が広げられている。先ほど辛櫃が通った後に広げられていた白布が再び片付けられた。
そして、御幌の裏側には御幌を開け閉めする担当の姿は透けて見える。
報鼓が鳴らされると斎館から参進となり第二鳥居の前で修祓。修祓を終えると御正宮まで真っ直ぐの参道を参進が続く。先頭には神宮衛士に先導された幣帛を納めた辛櫃と勅使、彼らが古殿地前を通過。
勅使の後ろには、
神宮祭主である池田厚子さん、大宮司 鷹司尚武さん、そして少宮司 亀田幸弘さん、さらには多数の神職が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
幣帛が板垣南御門をくぐると
・・・・
祭主も
後に続く多数の神職も・・・
数えきれない程の多さだ。
参進の列が御垣内へ入ると神宮衛士は礼。
しばらく四丈殿にて儀式が進められた。しばらく外玉垣にて拝観していたが、多賀宮への幣帛が準備された頃を見計らい板垣の外へ出た。
参拝のために板垣南御門をくぐる人々を眺めながら蕃塀の脇で待機していた。
機が熟すとこの場に規制がかかり
御幌が上げられた。
その中からは多賀宮への幣帛が納められた辛櫃が運びだされた。(四丈殿にて移しかえられたと聞く)
その辛櫃は
参道を戻ると別宮遙拝所の先で右へ折れ
多賀宮へと向かった。
私は御正宮の外玉垣へ戻るとその前から庭上祭祀を拝観していた。終盤で玉串奉奠となり、勅使、祭主、大宮司、少宮司の順に奉奠を終えた(他の神職の玉串奉奠を残して)頃、御正宮を後にすると古殿地の前へ移動した。どうしてもこの場所で皆さんの姿を拝観したかったからだった。
この場で待機していると参道への規制が開始された。女の子がひとり・・・
ほどなく
多賀宮への参進と斎館への退下(祭主ほか)が開始されると
一行がどんどん近づいてきた。
そして古殿地前を通過・・・
長い列は二つに別れると祭主を先頭とした列は直進し
勅使を先頭とした列は別宮遥拝所の先で右折した。
池田厚子さんの後ろ姿が見えなくなるまで見送ると
多賀宮への参進の列に視線を振った。何とか確認することができた。
多賀宮での祭典は拝観することができないため、下御井神社、土宮、風宮にお参りし、内宮を遥拝した。下御井神社と土宮の間付近でまどろんでいると
多賀宮から辛櫃が下げられてきた。
参拝者の間を・・・
8時45分頃に多賀宮からの退下と聞いたので、別宮遙拝所付近にて待機。退下の一行を見送った。
この後、いつも昼休みウォーキングでお参りしている箕曲神社(伊勢市小木町)で斎行される新嘗祭を拝観する予定だったので、
北御門参道を急いだ。火除橋を渡ると落ち葉がきれいに掃き寄せられていた。この円は半径が短くなりリヤカーへと近づくのだろうか?
【 20151123 の記録 】
- 新嘗祭 奉幣の儀(外宮)
- 新嘗祭、箕曲神社(伊勢市小木町)