2014年04月26日(土) お伊勢さん125社まいり 二見めぐり (車、徒歩)
以前に紹介した「平成6年(20年前)にザ・伊勢講受入協議会と近鉄が主催で実施されたお伊勢さん125社のマップと資料」を元に二見めぐりを実施した。今回は【キタヰの妻】も参加したので単独行ではなく、二人歩き。
【参考】
マップでコースを確認すると「スタート地点まで」と「ゴール地点から」はバス移動となっていた。
が、今回は二人歩きとなったので、移動の負担を軽くするために自宅から車で向かうことにした。そのため、一部ルートとめぐり順はこのマップとは異なる。(次回はぜひ自宅から歩いて汐合バス停を目指し、このマップ通りに巡ろうと思う。)
伊勢市二見生涯学習センターの裏手にある二見総合駐車場をスタート地点兼ゴール地点として次の順でめぐることにした。なお、最後に訪れた赤福二見支店には私にとって赤福餅を食べること以上に重要な目的があった。
【今回のルート】
二見総合駐車場 → 御塩殿神社 → 伊勢市二見生涯学習センター前 → 堅田神社 → (太江寺) → 江神社 → 神前神社(許母利神社、荒前神社を同座) → 民話の駅 蘇民 → 粟皇子神社 →松下社 → 二見興玉神社 → 赤福二見支店 → 二見総合駐車場
(お伊勢さん125社)
【二見総合駐車場】
二見総合駐車場に到着すると速やかに御塩殿神社へ向かった。
この案内板に従い、御塩殿神社へ向かうと
二見浦海水浴場駐車場、二見中学校を右手に見ながら御塩殿神社付近へ到着。御塩殿神社前には小型の観光バスが停車していた。観光客が訪れているようだった。前回訪れた時も多数の観光客がお参りしていた。最近は御塩殿神社を訪れる人も増加したのだろう。
【御塩殿神社】
道路脇の鳥居をくぐり
真っ直ぐに参道を進むと途中で10名ほどの参拝者とすれ違った。
その先はこちら、右手に立つ鳥居の前には御塩殿、御塩殿の左側には御塩殿神社が建っている。
御塩殿では伊勢神宮にてお祓いやお供えに利用される御塩が年に二回、計十日間で奉製される。
【参考】
- 御塩焼固(2013年03月) 御塩が奉製される流れの記録一覧
神様がお祭されているのは御塩殿ではなく御塩殿神社なので、鳥居をくぐると左手へ向かい御塩殿神社にお参りした。
続いて、御塩殿の右手に続く小径を進み、御塩殿にて堅塩として焼き固められる元になる荒塩を準備する御塩焼所、御塩汲入所へ向かった。(荒塩の焚き上げ等については先の記録を参照)
二方向に別れる小径、左へ向かうとこちらに到着。左側が御塩焼所で右側が御塩汲入所だ。
御塩浜で濃い塩水に仕上げられた鹹水が運び込まれるのが御塩汲入所で、
その左側には鹹水を大きな平釜で焚き上げ、にがりを含む荒塩に仕立てる御塩焼所がある。
御塩殿神社から戻ってくると先ほど歩いた案内板の前を過ぎ、夫婦岩表参道まで真っ直ぐ歩いた。表参道に突き当るとその左手には赤福二見支店がある。(次の写真は案内板の前で御塩殿神社方向を振り向いてパチリ)
赤福のある丁字路を右へ折れると伊勢市二見生涯学習センターの前に到着。
伊勢市二見生涯学習センターを背にして真っ直ぐ(途中、少し左側へクランク)進むと二見老人福祉センターを左手に見ながら
伊勢市二見総合支所の前に出る。国道42号の向こう側には次の目的地である堅田神社の社叢が見える。
消防署の前付近から民家の間へ進むと
奥まった場所に堅田神社の入口がある。(社叢があるので神社らしいと判断はできるが、この入口には鳥居もないので少し分かりにくいか?)
【堅田神社】
ただし、社標と神宮司庁による定の札を見れば間違いなくお伊勢さん125社であることがわかる。
参道を進み、一度直角に曲がってから
お参り。
堅田神社を後にすると次に向かうのは江神社。
国道42号を鳥羽方面へと進むと音無山登り口付近で伊勢二見鳥羽周遊バスCANばすに遭遇した。(今日は国道42号付近をウロウロしていたので、何度CANばすを見たことか!)
緩やかな坂を上る途中でパチリ。
左は二見興玉神社へ続く丁字路(常夜燈には夫婦岩表参道の文字)を過ぎると
その先には二つの口が開いている。
左側が旧二見隧道で右側が新二見隧道(国道42号)。
歩行用である左側のトンネルへ進んだ。
トンネル内はとても涼しい。
トンネルを抜けると・・・・。
こんな大きな枝が落下していた。先日の大雪の被害だろうか? こんなのに当たればひとたまりもない。
カーブを右へ曲がると左手には視界が広がる。禊浜だ。
歩道は再び国道42号と合流する。その先の歩道橋に登って
歩いて来た方向をパチリ。
さらに、これから進む方向をパチリ。
歩道橋の階段を下ると歩道橋脇にあるトイレを借りた。その後江地蔵尊の前を過ぎると
また、こちらでも伊勢二見鳥羽周遊バスCANばすに遭遇した。
次の交差点(江交差点)で右へ折れると二見町江(え)の町並みを進んだ。下水道工事の最中で所々が掘削されていた。
私達の進路を案内してくれた警備員のおじさんが「紫は三分、白は満開!」と口にした。一瞬考えたが「紫三分」でピンときた。そうだ、太江寺に藤棚があったことを・・・。(おじさん、ありがとう!)
【太江寺】
予定していなかったが、急遽太江寺にもお参りすることにした。参道入口の社標には「大江寺」と刻されている。
急な坂道を登ると
近づいてくる
山門をくぐった。
本堂へと向かう石階の途中には鉢植えされた藤が置かれていた。この藤は満開に近い。
本堂にてお参りを終えると境内を小散策してから藤棚へ向かった。
まだ、三〜四分咲きであったが
各房の上部で、すでに咲き誇っている場所はこんな感じだった。
太江寺を後にすると参道の途中から二見町江の風景をパチリ。甍の波が綺麗、もうすぐ端午の節句だ。
太江寺の参道を下ると突き当りの丁字路を右へ、少し先に道標がある。こちらは右へ。
右へ折れる際、反対側に次の看板を見かけた。せっかくなのでパチリ。
懐かしい看板を後にして、先ほどの道標を右へ進んだ。途中には緑鮮やかな高泉庵がある。
こちらの洗心掲示板に記されている言葉をいつも心に刻む。
花咲きいやす
優しさも
きばむきおそう
厳しさも
選べぬ自然
忘れまじ
高泉庵を過ぎると突き当りに丁字路、
右へ折れて歩いていると畑の一角にこんなモノが置かれていた。それはかなり太くて長い注連縄に見えた。もしかして夫婦岩大注連縄?、張り替えられたモノが畑の肥料に使用されるのか? でも夫婦岩大注連縄なら塩分が染み込んでいるから植物には向かないか?
さらに進むと
この周辺には蒲が多数、
右手には新芽の生命力を感じた。
江神社はすでに近くだ。林の中へ歩みを進めると
次の社標が建っている。
【江神社】
江神社にお参り。
続いて目指すのは、ちょっとした山の上にあり許母利神社および荒前神社を同座する神前神社。江神社を後にすると五十鈴川派流の左岸へ近づき、下流方向へ進むと日の出橋を渡った。(マップには描かれていたにルートを選択した)
日の出橋を渡ると前方に見える直進道路を先へ。
大きな石が置かれているこの場所では少しだけ右へクランクしているが概ね直進である。
とにかくまっすぐ進むと愛受院ペット火葬場があり、左右の建物の間を抜ける。
砂利道が地道となり、神前神社の参道へ向かった。
【神前神社(許母利神社、荒前神社を同座)】
神宮司庁による「定」札の下には「神前神社」の社標がある。ここから神前神社の社域となる。
しばらく緩やかな斜面を進むと
ここから石段となる。
【キタヰの妻】が一段一段を踏みしめながら数えたところ石階は250段程だった。
そして最後の一段を登り切ると
許母利神社および荒前神社を同座する神前神社にお参りした。
後は下るだけなのだが、慣れない身にはこの下りも膝にきくようだった。
かなり下ってから振り返ってパチリ。
神前神社の社標まで戻ってきた。
神前神社の社標を後にすると
来た道を戻り、多数の大きな石が置かれていた十字路で左折。
蕾は濃いピンク色だが、咲いている花は白い。色が変化するのだろう、ところでこの花は?
大自然(?)を垣間見ながらさらに進むと
松下社近くへ到着。右手には池が広がっている。
行きはお伊勢さん125社を優先するために松下社には立ち寄らず、帰りに余裕があればお参りすることにした。
民話の駅 蘇民でしばし休憩した後、その裏側に広がる風景を見ながら国道42号へ向かった。
山では多彩な緑が共演している。
国道42号へ合流、この辺りでは国道でも片側にしか歩道がない。交通量が多いので右側へ渡った。
また、ここでも伊勢二見鳥羽周遊バスCANばすに遭遇。
次に目指す粟皇子神社へは大きく二種類のルートがある。(1)JR松下駅付近から林道へ入って湿地帯経由で海に出るルート、(2)旅荘 海の蝶から下るルート。今回は(1)→粟皇子神社→(2)を採用した。
JR松下駅、松下地区へ向かう松下交差点の手前の路地を左へ入る。(セピア色になったさくらカラーの看板が掲げられた小屋の手前の道)
その先はこんな感じ・・・
この先でひと山、いや丘か? くらいの起伏を越えるとその先は下りとなる。
林道を抜けるとその先には湿地帯が広がっている。
踏み跡を進むと足元が泥濘む。泥濘が酷い場所には誰かがこのような木の板を置いてくれているが、その他の場所でも水が浮いている場所がありトレッキングシューズなどで足元をかためていないととんでも無いことになる。(このルートを辿る場合は、汚れてもいい靴を!)
足元に注意しながら湿地帯を抜けると
前方には防波堤への階段が現れる。
階段を上ると目の前には「松下1号角落し」。その手前には角落しのための板材が積まれていた。これらの板を上から順に落とし入れて防潮するしくみだ。
松下1号角落しでのパノラマ。今日は二人だけで他には誰もいなかった。素晴らしい景色を独占!
お腹の虫が激しく動き始めたので、この場所で昼食とした。いつものおにぎり三個ではなく、今回は趣向を変えたパン食。
横から水平に切り目を入れたフランスパンの中にマーガリンを塗ってからハム、レタス、スライスチーズ、スライスしたゆで卵を載せ、さらに具材(玉ねぎ、きゅうり、ゆで卵のみじん切りをオリーブオイル、マヨネーズで絡めたタルタルソース風)を詰め込んだもの。トマトのスライスも入れようかと思ったが入り切らなかったので今回は赤色食材はなし。
四分割してそれぞれが2個、ボリュームたっぷりだったが二人ともぺろりと平らげた。
素晴らしいランチを済ませると次の目的地である粟皇子神社を目指した。松下2号角落しを過ぎると防波堤は切れて
砂浜が広がる。ここは池の浦シーサイドパーク海水浴場だ。
波打ち際を進むと次の岩場(?)を越える。
初めて粟皇子神社を訪れた時はこの付近でかなり迷ったことを思い出した。
【参考】
- 二見めぐり 2010年01月24日
岩場(とは言っても道が付いている)を越えると次の浜へ。
この浜には流れ着く木々は見られるが、ゴミは見られない。誰かが清掃してくれているのだろうか? それともゴミが流れ着かない浜?
また、波打ち際はこんなに透き通っている。美しい!
この浜の中央辺りに小径があり、この先に粟皇子神社が鎮座している。この小径の入口付近には小型の物置が建てられていたので今までそれを目印にしていたのだが、その物置が壊れて倒れてしまっていた。私は小径の入口を通り過ぎて次の岩場を越えようとしてしまった。すると人の気配、この小径からひとりの女性が現れた。「あっ、そうだ、ここだ。」やっと、この小径に気づいた。お伊勢さん125社の位置はすべて把握しているつもりだったが、失念するものだ。
その小径に入ってから振り向いてパチリ。波の音しか聞こえない。
さらに、パ〜チリ。
右手に見えたこれが気になった。船の錨か?
【粟皇子神社】
そして、波の音のみが聞こえ、
木漏れ日が降り注ぐ粟皇子神社にお参り。贅沢なお参りだ。お伊勢さん125社はこれだからやめられない。
粟皇子神社を後にすると小径の先へ進み、別の浜へ出る。こちらは旅荘 海の蝶へ続くルートだ。
旅荘 海の蝶側の浜を左手に見ながら
進むと急な坂道が続く。
この坂道を登った先は旅荘の裏手に出るので、建物の右側を巻くように進むと
旅荘 海の蝶の正面に出る。
(粟皇子神社周辺およびこちらの経路は旅荘 海の蝶の所有地なので、感謝を込めて通過させていただく。)
【参考】
旅荘 海の蝶を後にすると池の浦側への坂道を下った。
この風景を見ながら国道42号へ出ると右折。二見方向へ戻ることになる。
すぐ近くにSANCO池の浦 バスのりばがあるので、鳥羽方面へのバスを利用する場合はこちら。二見方面は向かいのバス停を利用する。
今日は二見方向へ歩いて戻るため国道42号を・・・。制限速度が時速40kmから50kmに上げられた痕跡が残っている。
さらに進むとなぜか木の幹に多数のしめ飾りが掛けられている。これは何だ? いつも見かけるが未だにその理由が分からない。
その前をJR参宮線が通り過ぎた。
松下跨線橋をくぐり松下交差点へ向かうと
下り坂の途中、右手に・・・
すぐにでも倒れそうな建物を発見。こりゃすごい!
松下交差点を通過すると左後方にJR松下駅が見える。
【キタヰの妻】が疲れて歩けないならここからひと駅だけでもJRに乗ろうと思っていたが、大丈夫そうなので先へ進んだ。
先ほど民話の駅 蘇民へ戻ってくると
【松下社】
行きには素通りした松下社に立ち寄った。
【参考】 松下社の御由緒などは次のサイトを参照
こちらは県指定天然記念物である大クス。
早速、拝殿にてお参り。「あれ、本殿が傾いている?」
こちらが境内の所々に置かれている榊巻。他では見かけない特別なものだ。
【参考】 榊巻についてはこちら
こちらは、年中玄関に掛けられている伊勢のしめ飾りの桃符に記される文字「蘇民将来子孫家門」の起源とされる「蘇民将来」を御祭神とする蘇民祠。お参り。
それほど広くはない境内だが、見どころ満載の神社だ。
国道42号側の鳥居をくぐってからパチリ。
松下社を後にすると行きに通った池の畔を戻った。
すると前方からこの風景が目に飛び込んできた。ガードパイプがへし曲がっている。
近づくとその背後には大きな木の幹が裂けて折れ、幹の中は空洞になっていた。これも先日の大雪被害なのだろうか。
また、行きには気づかなかったが、こんな場所にも
榊巻が置かれていた。ここも松下社の境内なのか?
榊巻の疑問を抱えたまま来た道を戻ると、日の出橋から神前神社への道との十字路を直進した。その先では神前海岸に突き当たる。防波堤の階段を上ると
眼前にはこんな風景が広がる。
今回は訪れていないが、この海岸を右手方向へ進むと潜島と呼ばれる海食洞門がある。
【参考】
神前1号防潮扉で神前海岸を後にすると
国道42号を渡り、歩行者用の橋である江川橋を渡った。
面白いのは橋と川の名前で、歩行者用の橋には、
『江川橋』、『江川』と記され、隣に掛けられた車用の橋には
『江の橋』、『五十鈴川派川』と記されている。これも国が定めた名前と地元の呼び名の違いか?
江川橋を渡ると、こちらは興味深い交差点の名前、「江」「え」「E」。「漢字」でも「かな」でも「ローマ字」でもすべて一文字。これは「津」「つ」「TSU」を上回るすごさだ。
【二見興玉神社】
二見シーパラダイスの前を通り、二見興玉神社の裏参道へ進むと
龍宮社にお参りした。
夫婦岩を確認すると表参道へ抜けた。
参道の入口にある掲示板にはこんなポスターが貼られていた。これは伊勢市が作成したもののようだ。
二見興玉神社を後にすると
賓日館の前を通り、
夫婦岩表参道にある旅館街を抜けてから二見総合駐車場へ向かった。
その途中で赤福二見支店に立ち寄った。その目的は赤福餅だけでなく、私にとっては思い入れの深いものだった。その内容は別の記事で紹介。
赤福での休憩を終えると伊勢市二見生涯学習センターに併設された観光案内所でパンフレット類をいただき、本日のお伊勢さん125社まいり 二見めぐりは終了となった。
こんなところでも伊勢二見鳥羽周遊バスCANばすに遭遇。今回紹介していない遭遇場面もあったので両手に近いくらい遭遇した。
【 20140426 の記録 】
- お伊勢さん125社まいり 二見めぐり
- 伊勢市の石造遺物めぐり-その5(宇治岳道) 赤福二見支店