2016年05月14日(土) 神宮御料鰒調製所と鎧崎(鳥羽市国崎町) (車、徒歩)
国崎漁港を後にして海士潜女神社へ向かっていると鎧崎にある神宮御料鰒調製所付近に軽トラックを確認した。
内宮では由貴大御饌の際、御正宮の石階下に建つ御贄調舎において生の鰒(あわび)が調理される(御贄調舎の儀)。鰒だけは他の神饌と比べても特別な存在 で、生の鰒をひも状に薄く剥いで干した「のしあわび」も同様である。これらの「のしあわび」を調製しているのが神宮御料鰒調製所だ。
【参考】
御潜神事は神宮への御料である鰒をとる神事で、神宮御料鰒調製所では地元の方々が「のしあわび」を調製している。御潜神事と鰒の調製とはリンクしている?
そこで、海士潜女神社へ向かう前に神宮御料鰒調製所に立ち寄ることにした。
海岸線に沿ってくねくねと曲る道を進むと背の低いカーブミラー(台風対応だろうか)、
神宮御料鰒調製所がある鎧崎の案内板、
途中でひじきを干しているおじさんに話を伺ったり・・・、最後は子どもたちが描いた(?)堤防壁画。
二船祭が執り行われる前の浜を
【参考】 二船祭 2011年11月23日
巻いてたどり着いたのがこちら、神宮御料鰒調製所の階段下付近。(左側の鳥居は調製所とは関係がなく、右側の階段の上に建物がある。)
階段下に停っていた軽トラックの荷台には黒いかごの中には溢れんばかりの鰒が詰まっていた。今の時期に「のしあわび」が調製されているのだろう。
階段を上ろうとするとその途中に発泡スチロール製の箱が置かれていた。それを避けるように先へ進むと
調製所およびその周囲では数名の男性が作業していた。挨拶すると私がカメラを携えているのを確認した男性が「撮影はできません。」と声を発した。さらに「灯台からの景色は素晴らしいです。」の言葉が沿えられた。
「撮影できなくても奉仕作業を見学できないか?」と切り出す間もなく発せられたこの言葉に「早くこの場を去ってください。」との意味を感じてしまった(気の小さい)私はこの場にとどまることを諦めて灯台へと向かった。
調製所の前を通り過ぎるとさらに階段を上る。左手にはひも状に薄く剥がれた鰒を干す棚があるので
その場所を背にしてさらに上へと進む。ちなみにこちらの建つ鳥居は黒木鳥居で神宮神田や伊雜宮の御料田、御塩浜の鳥居と同様である。
【参考】 黒木鳥居
さらに進むと倭姫命御巡行舊跡があり、それを過ぎてこんな雰囲気の中をくぐり抜けると
視界が開ける。そして眼前には
鎧崎灯台がそびえ立つ。
灯台の前から海を眺めるとこちらは太平洋、大海原だ。
コンクリート製の階段を下り、さらにその先に続く(続けられた、誰かが踏んだ)土道の斜面を下るとこちらに到着、見上げてパチリ。
鎧崎の周囲を歩くとこちらに浜辺を見つけ、荒波に揉まれた丸い石探しに夢中になってしまった。
近くには漁船の姿も。
時間の経過に驚いて神宮御料鰒調製所の階段下へ戻ったところ、あの軽トラックは姿を消していた。
海士潜女神社へ向かうため鎧崎を後にしたが、気になって振り返ったら
男性が神宮御料鰒調製所の階段を上っていった。しかもあの発泡スチロール製の箱を抱え上げて・・・・
【 20160514 AM の記録 】
- 風日祈祭(外宮)
- 目立たぬ場所にある外宮の駐輪場
- 御潜神事を拝観するために鳥羽市国崎町へ
- 神宮御料鰒調製所と鎧崎(鳥羽市国崎町)
- 海士潜女神社(あまかづきめ、あまくぐりめ)(鳥羽市国崎町)
- 海士潜女神社から老の浜へ(鳥羽市国崎町)
- 伊勢志摩サミット開催記念事業 御潜神事 再現(鳥羽市国崎町 老の浜)