2016年05月14日(土) 珍しい建物、世木神社に建つ祓殿(伊勢市吹上) (車、徒歩)
山田産土八社巡りにて須原大社から世木神社へ向かう途中、月夜見宮にお参りしてから伊勢市駅西交差点。ここから眺めるとこれから向かう世木神社の社叢を遠望できる。
伊勢市駅から外宮へと通じる外宮参道を横切ると世木神社はさらに近づいてくる。
そして、こちらが伊勢市駅前の杜を残す世木神社。
こちらが伊勢市駅側(北側)の参道入口で、鳥居をくぐって参道を進むと
左方向にこの光景が広がる。なんとも妙な建物。
その建物に近づくと
囲われた中に賽銭箱がひとつだけ。ここは何だろう? 今まで何度もこちらにお参りしたが、あまり気にしたことがなかった。今回は不思議に思いながら
世木神社にお参り。
社務所で確認しようとしたが不在だった。棚の上を眺めると
「世木神社 ご参拝のしおり」が置かれていて、その中に例の建物が紹介されていた。
このしおりから抜粋すると次の通り。
世木神社の西側に他の神社にはない、祓殿(はらいでん)というお社(やしろ)があります。天皇の勅使や神宮祭主様が伊勢神宮に参拝されるとき、神宮司廳がこの場所に幄舎を建て、お祓いの儀式が行なわれました。(中略)
古来この地は、宮川の支流がたくさん流れていました。その水量は豊かで五十鈴川のようにきれいな流れでありました。そのため伊勢神宮を参拝する前にこの清き流れで身の穢れをお祓いし、神宮のご神域へ入るという習いができたようです。そのお祓いをする場所が世木神社の祓殿なのです。
この儀式は現在は執り行われていませんが、六月三十日の夏越の祓や十二月三十一日の大祓の儀式として、今も世木神社に残っています。
神宮とこんなに関わりの深い神社だったとは驚きだった。夕日に見送られて世木神社を後にした。
続いては、宇治山田駅前に鎮座する箕曲中松原神社へ向かった。
【 20160514 PM の記録 】
- 修繕の作業が進められる朽羅神社(皇大神宮 摂社)
- 知らぬ間に建ち上がった上社の社務所(伊勢市辻久留)
- 洗い作業中の坂社(伊勢市八日市場町)
- 修繕作業が続けられる今社(伊勢市宮町)
- 今のところは御造替・修繕の動きがない須原大社(伊勢市一之木)
- いつ訪れても美しい月夜見宮、高河原神社(豊受大神宮 別宮、摂社)
- 伊勢市駅前に建築中の(仮称)三交イン伊勢市駅前
- 珍しい建物、世木神社に建つ祓殿(伊勢市吹上)
- 箕曲中松原神社の前には「伊勢うどん ちとせ」(伊勢市岩渕)
- サミット警戒中の警官と遭遇した度会大国玉比賣神社(豊受大神宮 摂社)、狐に騙された? 伊我理神社(同末社)
- 第六回御造営 御奉賛受付中の茜社(伊勢市豊川町)
祓殿
世木神社には時々行きますが、祓殿のことは知らなかったです。
全国ここだけなんですかね?
良いことを知りました。ここは、世木氏が建てた神社らしいですが、その一族が
伊勢を去った後、地元の人が守ってきたらしいです。
今でも、六月と十二月の祭礼には商工業者とか、地元の人たちが
集まってくるそうです
たかっちさん、
単純にお祓いのためだけであれば修祓所として存在するとは思いますが、天皇の勅使や神宮祭主をお祓いしていたことを考えると物理的(建築的)というよりも機能的に珍しいと思われます。
私は以前に御頭神事を拝観したことがありますが、朝から夕方までの町内巡回に同行させていただき、昼食までごちそうになってしまいました。
https://www2.jingu125.info/2014/01/16/20140115_1249495979/