2016年07月18日(月) 御塩道ウォーク2016 (徒歩)
この時季になると歩きたくなるのが御塩道。御塩道とは神宮の祭典で利用される御塩(堅塩)を伊勢市二見町荘の御塩殿(御塩殿神社)から外宮へと運ぶための道で、昔は堅塩を納めた辛櫃を人手で運んでいた。今は軽トラックでの護送となっていて、当時の御塩道をたどっているのかは不明?(確認してみないと・・・)
では、なぜこの時季になる御塩道を歩きたくなるのか?
その理由は神宮の御塩づくりにある。現在では五十鈴川の下流域にある御塩浜(入浜式塩田)にて鹹水(塩分濃度の高い水)が採取されると、その鹹水は御塩殿神社の社域に併設された御塩汲入所に運び込まれ、その隣に建つ御塩焼所にて水分を飛ばした荒塩に仕上げられる。その後、年に二回、同じく御塩殿神社にある御塩殿にて三角錐の土器に詰められた荒塩が焼き上げられると堅塩となる。これが神宮で使用される御塩である。この堅塩の元となる鹹水を採取するのが夏の土用の時季であり、御塩浜では地元の奉仕者による採鹹作業が執り行われる。
【御塩に関連した記事 (神宮巡々2、神宮巡々)】
どうもこの採鹹作業が始まる頃になると私の体はウズウズしてしまうようで、勝手に歩いてしまうのだった。
【参考】
- 御塩道ウォーク 2015年07月18日
- 『御塩みち マップ 絵地図』を片手に、御塩道 2014年07月20日
- ・・・
- 『御塩道』の地図
- 御塩道その1/2(御塩殿から汐合橋へ) 2010年10月31日
- 御塩道その2/2(汐合橋から外宮斎館へ) 2010年10月31日
御塩道を歩く前に御塩殿神社にお参りし、御塩づくりに利用される御塩汲入所・御塩焼所・御塩殿を巡った。鳥居をくぐって参道を進むと
参道から目立つのは御塩殿。その正面にある鳥居をくぐると左方向へ・・・
こちらの御塩殿神社にてお参り。
続いては御塩殿の前を通り過ぎて左方向へ御塩殿を巻くように小道を進むと
その先には、御塩焼所と御塩汲入所がある。これらは天地根元造と称されるもっとも原始的な建築方式で建てられている。
さらには私が最も好きな場所の一つであるこの場所。今日は海の日でもあったのでまずは海を眺めて!
御塩殿まで戻るとここが御塩道ウォークの起点となる。
こちらは、御塩殿にて焼き固められた堅塩(御塩)が外宮へと護送される様子
【参考】 御塩の護送(2012年03月) 2012年03月10日
かなり、綴り過ぎたのでここからは控えめに
御塩殿神社の参道を後にするとその前にはこんな「倭姫ろまん ここは 御塩みち」の案内板を見つけることができる。さあ、御塩道ウォークのスタートだ。この案内板を見つけながら進むのも楽しい。なんども歩いているが、まだ見つけていない案内板があるかも知れない。
御塩殿神社を背にすると次の十字路を右折。見どころはところどころにあるが、今日は午後から人と会う約束があるのでなるべく寄り道を抑えて・・・。
ここで左折。
案内板あり。しばらく直進すると
この場所で右折。左側に橋が架かっているので目印になる。
橋の所で進行方向と反対方向を眺めると伊勢安土桃山文化村の天主閣を遠望できる。
次の十字路を突き進むと
この場所で左折。左側には新聞店がある。細い道を進むと
国道42号の荘1交差点にたどり着く。信号が青に変わったので横断してから振り返ってパチリ。
横断した先をさらに直進すると交差点、さらに直進
横断すると左側にこんな施設があるが、これは一体なんだ?
さらに直進するとさらに交差点を過ぎてこの場所に突き当たる。
突き当たりのお宅のブロック塀にも案内板。
右へ曲がってしばらくすると光の街へと続く道路を交差する。
さらに直進すると目立たない石柱があり、ここで左へ寄り道すると
その先には神宮の祭典で神饌としてお供えされる野菜や果物を栽培する神宮御園がある。
御塩道へ戻りしばらく歩くと左手に鳥居が建っている。ここは二見神社(姫宮稲荷神社)。ちょっとだけ寄り道。
参道の奥には一昨年に造替されまだまだ新しい拝殿と本殿の二見神社(姫宮稲荷神社)にお参り。
御塩道へ戻ると右側の民家の植栽に案内板。
また、すぐ近く左側にも案内板。
町並みが途切れて視界が開けるとそこは汐合橋の東詰。
五十鈴川を渡っていると上流側には神都線 汐合鉄橋跡が望める。
橋を渡り終えた所でバスの追い越された。
さらに進むと歩道も無い危険な区間が数十m続く。ここは要注意!
危険な区間を何とか通り過ぎると前方には国道42号と合流することを示す道路案内板がある。
そして国道と合流、しかし国道42号を歩くのは国道23号との立体交差までだ。
交通量の多い車道を横目に見ながら歩道を進むと
立体交差の下をくぐり抜けた。
両国道を後にすると歯科の手前で左折してすぐに右折。
結局は直進した道(二見街道)と合流する。このカクカクルートが御塩道で
二見街道へ合流したもののこのバス停の先で二見街道から離れると右手に続く細い道を進む。
この蛇行具合は古い道であることをうかがわせる。たまらない!
実はここで左手にあるコンビニでおにぎりを調達した。すでにお昼前になっていた。
さらに進むと橘神社の社叢。
そしてこちらが橘神社。
御塩殿から堅塩を担いで外宮へ運ぶ途中、休憩ポイントはこの場所(だけ)だった。辛櫃を休めるための場所があったそうだが、それがどこだか?
とにかく私はお参りを終えてから
橘神社をあとにすると勢田川の河畔にあるこちらで早めの昼食をとった。
早々に昼食を終えると二見街道を横断し
二軒茶屋餅の店舗を背にすると御塩道を歩き始めたが
こんなところにも案内板。
さらに、まちかど博物館にもなっている角屋醤油味噌溜製造所にて
案内板をパチリ。
さらに、こちらでは伊勢でも珍しい注連縄をパチリ。桃符に書かれている文字が「久那戸神」。
角屋醤油味噌溜製造所を後にすると
次を田んぼの縁に沿って右へ曲がり
さらには左へ。
水路を右手に見ながら突き当たりを右折するとここは
伊勢工業高等学校の前を通る道である。
伊勢工業高等学校の前を通り過ぎると
神久交差点で再び二見街道を横断した。
横断すると目の前にある楠木商店の先を左へ入る。
民家の間の細い道を道なりに進むと
途中で、南無円満地蔵尊、
さらにはこの丁字路の左手に
宇治道慈悲地蔵。御塩道はこの地蔵を背にして清浄坊橋へと向かうのだが、ここで少しだけ寄り道。
宇治道慈悲地蔵から30mほど離れた場所にある寝起松神社にお参り。
御塩道へ戻ると旭湯第2駐車場を通り過ぎた先で
お稲荷さんにお参り。
そしてたどり着いたのが清浄坊橋(勢田川)、振り返って
パチリ。
橋を渡るとその流れ方向を眺めてしまう。昨日の河崎天王祭 奉祝イベントを思いだしながら勢田川の下流方向を眺めた。
【参考】
- 河崎天王祭 奉祝イベント(伊勢市河崎) 2016年07月17日
清浄坊橋を渡り終えると左手には広場があり、
その隅には古い橋の親柱が並べられている。
こちらには「志やうじやうばう者し」。
清浄坊橋付近を後にすると、先日河崎環濠痕跡巡りツアー等で歩いた河崎本通りの南端、河崎環濠の流れが清川に合流する(暗渠)地点を通過した。
【参考】
- 河崎環濠痕跡巡りツアー(伊勢市河崎) 2016年06月18日
道なりに進むと
かねやすの前にて立ち止まってパチリ。
ここにも案内板が掛けられている。
近鉄の高架をくぐると
八間道路と合流しJR参宮線の吹上町踏切を渡った。
踏切を渡ると右方向へ進み
ここは吹上交差点。
吹上交差点の先に
この案内板。以前は現在地の印がなかった。ここは左方向へ進んで外宮参道と合流する。
2015年07月18日時点
外宮参道へ合流すると
目指す外宮は目と鼻の先。
外宮前の横断歩道を渡ると
その先には
表参道の火除橋とさらには第一鳥居が望める。
しかし、御塩はそちらへは向かわず、専用の通路へと向かう。
それはタクシーのりばの近くにある
この先。以前は立入禁止ではなかったが、今は関係者以外立ち入れない。
あの門の手前に架かる橋が御塩橋で御塩を運びこむために利用される橋のようだ。
今年の御塩道ウォークも無事終了。
御塩浜での採鹹作業と御塩焼所での荒塩への焚き上げ作業が楽しみだ。
なお、7月24日には外宮にぎわい会議が主催する「第17回 御塩道を歩く」が実施される。
来年は参加しようか! いつも先走ってしまう。
【参考】
- 「第17回御塩道を歩く」の参加者募集中! 2016年06月11日
- 第16回 御塩道を歩く(外宮にぎわい会議 主催)、二軒茶屋餅〜外宮 2015年07月26日
御塩道ウォークお疲れ様でした。
私の親戚の二軒茶屋餅や角屋ビールとかの
写真もふんだんにあり、嬉しかったです。
「久那戸神」のしめ縄とは珍しいですね。
フツー、松下社に由来する
蘇民将来子孫家門・・ですものね。
ちょっと調べたところによると、江戸時代には
「下三宮参り」と称して関東以北の人々が
伊勢神宮参拝後に東国三社を巡拝する慣習が
あったとのことです。
茨城県神栖市息栖にある息栖神社の祭神
が久那戸神とのことで、
参拝客が利用する関東の河岸は
利根川水運の拠点として江戸時代から
大正時代まで栄えたという。なので、
この久那戸神は関東からの参拝客に
よってもたらされたようです・・
たかっち
たかっち さん
こんばんは!
詳しい情報をお寄せいただきありがとうございます。茨城からですか興味深いです。
久那戸神は河邊七種神社の御祭神の一柱としてまつられていて河崎でも何軒かはこの名を記した桃符を注連縄に掲げているお宅があるそうです。
個人宅の玄関に飾られている注連縄は撮影できないので写真はありませんが、拝見したことがあります。
合祀、勧請等をさかのぼれば息栖神社にたどり着くのか、追いかけてみたいです!
では、また、