2015年01月12日(月) 御頭神事(上社) 2015 (七起の舞、全段の動画あり) (車、徒歩)
今年も御頭神事が始まり、わくわくするシーズンがやってきた。山田産土八社では10日に世木神社、11日には箕曲中松原神社にて執り行われ、本日は茜社とこちら上社にて。昨年は世木神社の御頭神事に最初から最後まで同行させていただいた。
【参考】
- 御頭神事-祭典後の神社での舞い(世木神社) 動画あり 2014年01月11日(土)
- 御頭神事(箕曲中松原神社) 2013年01月13日(日)
- 御頭神事(茜社) 動画あり 2014年01月13日(月)
今年は本日が御頭神事を見学する初回なので茜社と上社のどちらへ向かおうか悩んだが、近くにある「かさもり稲荷」での火渡り神事も拝観したかったので上社を訪れることにした。
上社の御頭神事を拝観するのは二回目だ。
【参考】 最初はこちら、
- 御頭神事(上社) 2011年01月16日(日)
伊勢市辻久留に鎮座する上社を訪れると鳥居の前には「奉納 上社祭禮」の幟が立てられていた。
鳥居をくぐって手水を受けるとまずは、同社域に鎮座するお伊勢さん125社(志等美神社、大河内神社、打懸神社)にお参りした。(その様子は別の記録で紹介する。)
お伊勢さん125社は次の写真の右側へ、上社へは正面の鳥居をくぐる。
鳥居の右側にある掲示場には本日の御頭神事の案内掲示があった。「八時四十分より神社境内にて奉納獅子舞」
鳥居をくぐり参道を進むと右側に建つ拝殿にてお参り。
続いて、上社の境内に祀られている山ノ神、
その向かいの上天神にもお参り。
突き当りの遙拝所にて、宮域および両宮を遥拝。
さらには参道を戻ると
櫛玉宮にもお参りした。
上社の拝殿付近では新春大祭の準備が進められ
御頭が神前に準備された。
定刻になるとと宮司、参列者が手水を受け、祭典が開始された。
祓詞、修祓、
祝詞奏上、玉串奉奠の後一拝にて新春大祭は終了となった。
この後は、御頭の活躍となった。
【上社 神前での舞】
まずは神前にて舞が披露された。
【動画】神前での舞 34秒(2.7 MB )
【動画】神前での舞 10秒(840 KB )
神前での舞を終えると社務所前にて舞が披露された。
こちらの御頭神事は昭和55年以前は高向(現、伊勢市御薗町高向)の神楽師により執り行われていたそうだが、それ以降は高向の神楽師に手ほどきを受けた地元の氏子により御頭舞が継承されて現在に至っているとのこと。氏子により御頭舞が執り行われるようになって約35年間の歴史である。なお、高向大社の御頭神事は国の「重要無形民俗文化財 御頭神事 文部省指定」となっている。
【参考】
準備が整うと御頭神事の獅子舞(七起の舞)が開始された。この七起の舞は、須佐之男命が八岐大蛇を退治する神話をかたどったものである。
初段目 おこし
八岐大蛇が、いけにえの「クシナダヒメ」を求めて、歩き廻る。
二段目 にのこうじ
須佐之男命の企り事で、用意された酒樽に「クシナダヒメ」の姿が映り、大蛇が、喜びを示す。
三段目 りんかん
大蛇が八つの酒樽に、首をつっこみ美酒を飲み干す。
四段目 きりひょうし
大蛇が、酒に酔いしれて。暴れ廻る。
五段目 とりまめ
大蛇が、ついに酒に酔い眠り込んでしまう。
六段目 神あげ
須佐之男命が、出現し、大蛇が退治され、天叢雲剣を得て、神と変わる。
七段目 その一
大蛇が、神と変って天上する。
七段目 その二
神となった大蛇が、悪魔を追い払い、世を治める。(結びの舞)(御頭神事奉祭次第記 曽野 洋 著 より抜粋)
【参考】 (高向大社)御頭神事奉祭次第記 曽野 洋 著
今回は手持ちだったが、七起の舞の全段を動画に収めた。
【動画】初段目 おこし 1分29秒(6.9 MB )
【動画】二段目 にのこうじ 1分59秒(9.3 MB )
【動画】三段目 りんかん 1分29秒(7.0 MB )
【動画】四段目 きりひょうし 1分27秒(6.7 MB )
【動画】五段目 とりまめ 4分13秒(13.4 MB )
【動画】六段目 神あげ 1分12秒(5.6 MB )
【動画】七段目 その一 1分58秒(9.2 MB )
【動画】七段目 その二 2分13秒(10.4 MB )
七起の舞が終了すると見学者は御頭に頭を噛んでもらった。がぶり、がぶり・・・
また、社務所の脇では甘酒が振る舞われていたが、御頭の巡行が開始されたので私はそれを追いかけることにした。
御頭は車で運ばれたが、
神楽師らは歩いて巡行するとの事だったので後を追った。参道の途中で振り返ってパチリ。
参道の入口付近ではドンド火が焚かれ、古いしめ縄等が焚き上げられていた。
【御頭の巡行(小川町公民館)】
最初に向かった巡行先は小川町公民館であった。
【御頭の巡行(新谷土建様前)】
続いては新谷土建様前へ歩いて移動。「九時四十分より新谷土建様前にて奉納獅子舞」
こちらでの舞を終えるとタイムリーに三重済美学院のマイクロバスが横付けされた。「どうした?」と思っていたら、神楽師らが乗り込んでいった。私は足がないのでただ見送るだけとなった。
以前に掲示を見たことがある京町公民館へ移動するとその前の掲示場には
「十四時00分より京町公民館にて奉納獅子舞」
この辺りは午後からの巡行になることがわかったので、一度上社へ戻った。実は、小川町公民館から新谷土建様前へ向かう途中で、30年間この御頭神事に関わっているベテランの神楽師の方から「巡行先は12箇所で、その場所は神社の拝殿に掲げられている」と聞いていたから。
上社に戻ると拝殿にて
御祭神の額を見上げた。
掲示された社跡には住所も記されていたいたが、どの順で巡るかは分からなかったので、社務所にて巡行に関する資料のいただこうと思ったが、資料はなく「11:00に牛虎で・・・」との情報を得ることができた。
この後、いろいろとあり結局は所用で帰宅することになり、その途中で次の掲示を見かけた。
「十三時十分より長谷川自動車様前にて奉納獅子舞」
結局、今回も巡行に同行することは叶わなかった。いつかは同行してみたい。
【 20150112 の記録 】
- 御頭神事(上社) 2015 (七起の舞、全段の動画あり)
- 上社々域の一画に鎮座するお伊勢さん125社 志等美神社ほか
- 偶然に見つけた玄忠寺(伊勢市二俣)